主要農産物種子に関する条例制定を求める長浜市民の会公開情報

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令和2年2月滋賀県議会代表質問での知事答弁

2020年03月05日
 この2月の本会議において、「本県の農業生産活動の推進」に関するチーム滋賀の代表質問に対し、下記のとおり滋賀県知事の答弁がありました。
 質問1:種子法廃止に伴い、これまで県が担ってきた事業や農業者への影響と今後
     考えられる課題について
 知 事:主要農産物種子法の廃止を受け、県では、「滋賀県水稲、麦類および大豆
     の種子供給に係る基本要綱」を定め、県内に普及を進める奨励品種の決定
」    のための調査や、その原種の生産、種子の審査等の係る事業を従来どおり
     実施しております。
      この要綱に基づき、種子は計画どおり生産され、県内農業者の皆さんに
     円滑に供給されており、現時点においては、農業者への影響はなく、課題
     もないものと認識しておりますが、要綱による運用の継続性について懸念
     の声があると承知しておりますことから、新たな条例に盛り込むよう検討
     しているところでございます。
 質問2:新条例では、条例の目的や基本理念、県の責務をどのように位置づけ、具
     体的な施策を構築しているのか、今後のスケジュールも併せて進捗状況に
     ついて
 知 事:新条例の目的や基本理念、今後のスケジュール等についてでございます
     が、新たな条例につきましては、本県農業を取り巻く情勢の大きな変化や
     課題に対応し、担い手が経済的な豊かさを得ている、さらに多様な農業者
     が意欲と誇りを持って農業に取り組む環境づくりを目指しております。
     このことを実現するために、県といたしまして、持続的で生産性の高い農
    業の推進に関する施策を総合的に実施してゆくこととしております。
     具体的には、生産力を向上させるために、主要農産物の種子生産や安定供
    給と併せて、滋賀の気候風土に合った品種の育成などを進めてまいりたいと
    考えております。
     今後、農業・水産業基本計画審議会をはじめ、県民の皆様から幅広く御意
    見を伺いながら、(仮称)「持続的で生産性の高い滋賀の推進条例」を、今
    年の秋には県議会に提案できるよう、さらに検討を進めてまいります。
 質問3:今国会で提出が予定されている「種苗法」改正に対する県の認識と対応に
     ついて
 知 事:「種苗法」の改正に対する県の認識と対応についてでございますが、農林
     水産省の検討会のとりまとめ結果に基づき、海外流出防止をはじめとす
     る、品種育成者の一層の権利保護のため、現行制度が見直されるものと承
     知しております。
      このことにつきましては、「みずかがみ」、「秋の詩」といった水稲品
     種の育成権を有し、イチゴの新品種育成にも取り組んでいる本県としまし
     ては望ましいものと考えております。
      一方、慣行で認められてきた農業者による登録品種の自家増殖が制限さ
     れることにつきましては、一部で懸念の声があることは承知しております
     ものの、登録品種の作付けや自家増殖の比率が高くないことから、限定的
     な影響に留まるのではないかと考えております。
      今後とも、国の動向等についての情報の収集を行い、農業者への正確な
     情報提供に努めてまいります。
 
<知事答弁に対するコメント>
 知事の質問1に対する答弁では、「主要農産物の種子は計画どおり生産・供給されており、農業者への影響や課題はない」と答えておられますが、「農業競争力強化支援法」によりその公共による育種知見を民間企業に譲渡することとされており、本当にこれからも種子の供給が今までどおり続けられてゆくのか、農業従事者としては心配です。
 また、質問2に対する答弁で、新条例が「本県農業の生産力を高めて農業者の所得向上」を基本理念とするとされていますが、そうした農業振興策に加えて、3年前に日本も共同提案国になって国連総会で「家族農業」の推進が決議されていることからも、企業や商業ベースの大規模農業だけでなくフランスやドイツなどのEU加盟国の農業者支援施策のように、家族や誰でもが参入して持続できる多様な農業経営を再生してゆかないと、農村としてのコミュニティは持続性を失っていくのではないでしょうか。そうした場合に、本当に農業者が生き残れて、安全で安定した農産物の生産とともに、食料自給、共助、環境保全や防災といった農業を通じた公共利益がどのようにして保持されるのでしょうか不安を感じます。 
 そして、質問3の答弁では、「海外流出防止をはじめとする(県下の)品種育成者の一層の権利保護のため、種苗法の改正は望ましい」とし、また「登録品種の農業者による自家増殖の制限については、限定的な影響に留まる」と答弁されていますが、世界の種苗市場は寡占化して支配強化が進んでいる中で、こうした膨大な資金力を持つ巨大会社の品種開発と育種登録の力やその政権影響力を前に、「種苗法」が大資本寄りに改正されるとなれば、主要農産物も含めてその独自の種苗育成権を対等に対抗して守ってゆけるのか心細いところです。(文責:富永)

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最終更新日時:2020年03月07日 21時48分
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