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大多喜町中央公民館 ,近隣の県民の森等・・・公共の施設を利用しています。 Facebook・・・https://www.facebook.com/BrassOTAKI/
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リコーダーを検索したら・・・なぜリコーダーをやる理由も 管楽器の前に
2015-07-19
Nです。
管楽器の技術向上をリコーダーとかフルート、オカリナ、ハーモニカは良いと思っていましたが・・・
私は、管楽器の基礎、呼吸、息の吐き方、タンギング、スラー、スタッカート、ブレスアタック
曲の表現力の方法が息、気柱の使い方が学べる楽器と思っていました。
ダブルタンギングやKタンギングのイメージも習得できるでしょうし・・・
しっかりとした意見があったので抜粋します。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1456149454
ベストアンサーに選ばれた回答
プロフィール画像
glay_the_adventurerさん
編集あり2011/2/2318:22:39
楽器は大きく分けて
鍵盤楽器(ピアノなど)
打楽器(太鼓など)
管楽器(トランペットなど)
弦楽器(バイオリンなど)
の4つに分かれると思います。
リコーダーは、管楽器の中で最もシンプルなものです。
管楽器はおおざっぱに言えば、『管に息を吹く』ことと『正しい場所を押さえる』ことで演奏できる楽器と言えます。
そして管楽器といえば中学・高校には必ず『吹奏楽部』があり、いろいろな管楽器が中心となって編成されていると思います。
つまり、リコーダーの応用編がトランペットやサックス、ホルン、チューバなどになるという位置付けです。
そのような、管楽器の基本を学ぶためにリコーダーがあるのだと思います。
音楽教育をするのにあたり、幅広く楽器演奏の基本を学ばせたいと思ったら、打楽器と鍵盤だけでは不十分だと思います。
もし、リコーダーがなかったら、管楽器の演奏を全くやったことがない人が吹奏楽部に入ることになり、いきなり難しい本格的な楽器をやるのは大変だと思います。
ところで、学校で弦楽器を習うところはあまりないですが、弦楽器は弓で弦を震わせながら『正しいところを押さえる』楽器であり、管楽器の操作に少し似ています。
しかし、ドの鍵盤を押さえれば必ずドの音が出るピアノ、ふさぐ穴を正確にふさげばドの音が出る管楽器と違い、弦楽器は、押さえる場所が1ミリずれたら違う高さの音が出る、ものすごくシビアな楽器です。演奏しながらもその音の高低を聞き分ける音感も必要です。
つまり、1つの音の高さを正しく出すために必要な操作は
鍵盤楽器→管楽器→弦楽器
の順に難しいです。
ピアノは弾けるけどリコーダーは苦手という人は、弦楽器も弾けないでしょう。
リコーダーは、そういう広い意味でも、良いトレーニングになる楽器だと思います。
リコーダーのお話し
抜粋
http://music.geocities.jp/ashizuka_sensei/riko-da-noohanashi.htm
リコーダーのお話し
学校の音楽の授業でも馴染み深いリコーダーですが、リコーダーには大きく分けて、ドイツ式リコーダーとバロック式リコーダーがあることは、ご存じの方も多いと思います。
ドイツ式リコーダーは、今日ドイツで使われているリコーダーだと思われがちですが、実際には現在ドイツでドイツ式リコーダーが使われることはありません。
また、ドイツ式リコーダーを世界中の国で使用しているのは、おそらく日本だけではないでしょうか。ドイツでは使われないドイツ式リコーダーとは一体どういうことなのか?又、どうしてリコーダーは3つに分解できるように作られているのか、リコーダーとは一体いつ頃からある楽器で、どんな曲があるのか、etc.・・・・・・・・・…リコーダーに関して以外と知られていないことは結構あるのです。今回は、教科書には載っていないリコーダーのおもしろいお話しをいくつかご紹介したいと思います。
1.
近代にリコーダーを復活させたのは、世界的に有名な古楽器製作者であるアーノルド・ドルメッチ(1858年2月24日ル・マン生~1940年2月28日へ一ズルメア没)です。
彼は古楽器奏者でもあり、古楽の分野を切り開いた大恩人とも言うべき人物です。そのドルメッチが47才のとき、リコーダーのストラディバリウスともいえる古いイギリスの名器「ブレッサン」というバロック式リコーダーを手に入れました。ある日旅行中に泥棒に合い、大切にしていたブレッサンを盗まれてしまい、一生命捜しましたがついに見つけることができませんでした。
しかし、ドルメッチはこのバロック式リコーダーの運指について疑問を感じていました。バロック式リコーダーでは、クロスフィンガー(不思議な指使い)を使います。これは、順番に指を押さえていくのではなく、ある音だけ複雑な指使いをしなければならないものです。ドルメッチは、リコーダーの研究にあたってバロック式リコーダーの運指表を作るとき、きっとバロック時代にはまだ笛を作る技術が発達していなかったか、指使いに対しての意識がうすかった為に、変な指使いをしていたのだろうと考えていました。
その頃、ドイツではヒットラーが撞頭してきて、ナチスからヒットラーユーゲント(少年少女親衛隊)の教育の為に、簡単に吹ける新しい楽器を作ってほしいという依頼がドルメッチのところにまいこんできました。そこでドルメッチは、バロック式のクロスフィンガーを使わず、かねてから考えていた指を順番に押さえていく単純な指使いによるリコーダーの製作にかかったのです。そうして作り上げられたリコーダーが、現在ドイツ式(ジャーマン式)と呼ばれているリコーダーです。
そしてそのリコーダーは第2次大戦中にドイツの同盟国である日本にも伝わってきて、日本の子供達もドイツ式を使うようになりました。
ところが、その後ドルメッチは自分の作ったドイツ式リコーダーには問題点があることに気づいたのです。それは、いくつかの高い音が、どうしても出ないということ、また、正しい音程が出せない音があるということでした。どうしたものかと悩んでいた頃、町を歩いていたドルメッチがふと骨董品店のショーウィンドウに目をやると、旅行中に盗まれたあの古い名器「ブレッサン」が売られているではないですか。ドルメッチは大喜びでそれを買い戻しました。そしてそれを吹いてみると、ドイツ式リコーダーでは出せない高い音がブレッサンのリコーダーでは楽々と出せるのです。また、疑問に思っていたクロスフィンガーを使えば、ドイツ式で問題のあった音程の不正確さも解決できるということが分かったのです。つまり、意味もなく難しい運指を使っていたのではなく、楽器的特性から必然的にそうしなければならなかった、ということが分かったわけです。
ナチスから逃れてイギリスに戻ったドルメッチは、自分が作ったドイツ式のリコーダーを捨て去り、バロック式のリコーダーの製作と普及に努めました。ですから、ドイツ式もバロック(イギリス)式も、製作者は同じ「アーノルド・ドルメッチ」という人なのです。(ドルメッチがイギリスに帰ってから作ったので、ドイツ式に対してイギリス式ともいいます。)欠陥が見つかり、製作者本人が見限ったドイツ式リコーダーは、ナチスの衰退と共にすっかり滅び去ってしまいました。ところがところがどうしたことなのか、我が日本では戦後50年以上経った現在でも、ナチスの教育の為に作られたリコーダーが90%以上の小学校でいまだに使われているのです。又、ドイツ式リコーダーを使っているのは世界中でおそらく日本だけかもしれません。
更に困ったことに、小学校ではドイツ式リコーダーを習うのに、中学校からはバロック式リコーダーを習います。その為に、小学校で習ったドイツ式リコーダーの運指をバロック式の運指に覚え直さなければならない、という変なことが起こってしまいます。これは、中学からは専科の先生が音楽を教えるからなのです。専科の先生は大概音楽大学を卒業して先生になりますが、音大では正当な音楽を勉強する為に、ドイツ式リコーダーを学ぶことは殆んどありません。ですから、やはり中、高校の音楽専科の先生はバロック式を教えるというわけです。
また日本ではドイツ式のソプラノとアルトリコーダーは小学校で使う為、市販されていますが、テナーやバスリコーダーのように中学生以上にしか吹けない楽器については、ドイツ式のものは製作すられていないのです。(近頃アウルスというメーカーでドイツ式のテナー・リコーダーが発売されたそうです。)それでも尚ナチスのドイツ式リコーダーを使い続ける日本の小学校教育は一体なんなのでしょうか。疑問を抱かずにはいられません。
2
.リコーダーがどうして3つに分解できるようになっているか考えたことはありますか?
上のつなぎ部分がピッチの調節の為にあるのだということは、殆どの方がご存じだとは思いますが、下のつなぎ部分に関してはなんの為にあるのかは殆ど知られていません。
おそらく大抵の人は「持ち運びに便利だからだろう」と思って何も疑問を感じることはないだろうと思います。
しかし、下の接続部分にもちゃんと役割があるのです。
専門家なら誰でも知っているけれど、参考文献には書かれていないことが殆んどですし、もちろんそんなことは学校でも習いませんね。
実は、3つの部分に分かれているのはコンパクトに収納する為、という理由ではないのです。
リコーダーのことをドイツ語でブロックフレーテと言います。
「ブロック」と、「フルート」の2つの単語からできた名前です。3つのブロックからできているフルートというわけです。
そして、3つのブロックをつなぐ2か所のジョイント部分には、それぞれに役割があります。
上の接続部分はピッチの調節のためにあります。長くすればピッチは低くなり、短くすればピッチが高くなるわけです。と、ここまでは一般的によく知られていることですね。
日本の横笛は切れ目の無い一本の管でできていて、ピッチの調節はできません。
それに対し、ヨーロッパの笛はクエアーフルーテ(フルートの前身)にしてもどんな横笛にしても必ず歌口の部分と本体とは分離でき、ピッチの調節ができるようになっています。
ヨーロッパの笛はアンサンブルの為につくられている為、ピッチ調節は必然となるのに対し、日本の横笛は他の楽器と合わせることは非常に稀で、単独にソロ楽器として使われるのことが多い為、ピッチ調節の為のジョイント部分が無く単管になっています。
ヨーロッパの笛と日本の笛が根本的に違うのは、アンサンブルを前提としているかいないかというところなのです。
それでは、下のジョイント部分は何の為にあるのか?
何の意味もないのなら、最初からつながっていた方が便利ではないのか・・・・・…?
勿論、確かに楽器によっては下の接続部分が一体になって分かれないように出来ているものもありますが、ちゃんとしたリコーダーなら普通は3つのブロックに分けられるようになっています。
この下の接続部分は、音と音の間隔の微妙な調節をするためにジョイントできるようになっているのです。
プロのリコーダー奏者は、ピッチの調節だけではなく、下の接続部分の長さも変えることによって、微妙に音と音の幅を調節しているのです。
3
.リコーダーには異なった声域に対応して様々なサイズがあります。
今日主として使われているのが、ソプラノ、アルト、テノール、バスですが、その他にソプラニーノ(ソプラノよりも高い音域です)とグレートバス(バスよりも低い音域です)があります。私の個人的コレクションとしては、ソプラニーノよりも更に小さくて音域の高いリコーダー(7センチくらいの長さ)もありますが、これはあまりにも小さすぎて演奏不可能です。もちろん、ちゃんと音がでるように作られていますから、もし2歳児くらいの天才リコーダー奏者がいたとすれば演奏も可能でしょうけれど・・・…。
(百円玉と比較して)
芸術楽器としてのリコーダーの起源はおそらく14世紀中頃の北イタリアであると考えられており、16世紀初め頃までにはかなり成熟した楽器に発達しました。
バロック時代の音楽ではリコーダーは主流の楽器で、リコーダーの為の曲が沢山書かれています。
当教室の「音人(おとな)の会」のテーマ曲になっているテレマンの「ターフェル・ムジーク(食卓音楽)」はとても有名で、リコーダー3本とガンバなどの通奏低音で演奏されます。
又、私たちが良く演奏するルイエ作曲(ルイエ・ド・ガン)のトリオソナタも、元来はリコーダー2本と通奏低音(ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロ)の為のトリオソナタです。
リコーダーはマイナーであまりいい曲がないなんて思っている方がいたらそれは大間違いです。
リコーダーの為のコンチェルト(協奏曲)だってあるんです。
テレマンのリコーダーコンチェルトなどは大変美しい名曲でありますが難曲でもあります。
古楽器のコンサートではよく演奏されていますが、演奏がとても難しいので教室の発表会のプログラムには載ったことはありません。
バッハも自分の作品でリコーダーを活躍させています。
カンタータやブランデンブルグコンチェルトなどにはとても効果的にリコーダーが使われています。
このように、リコーダーの為に書かれた曲は、是非とも聴いていただきたい、また、是非とも演奏してみたいという素敵な曲が沢山あります。
学校では文部省唱歌のような曲しか習えませんが、リコーダーの本当のすぱらしさが分かるには、リコーダーの曲が一番盛んに作曲されて、多くの人達から演奏されていた、バロック時代のリコーダー音楽を抜きにしてはありえないと言っても過言ではありません。
学校で習う簡易的なリコーダーのイメージを捨て、たまにはプロのリコーダー奏者のきらびやかなバロック音楽の世界に酔いしれてみるのもなかなか乙なもんですよ。
リコーダーの名演奏家ですが、私はハンス=マルチン リンデというリコーダー奏者を、リコーダーの最高の演奏家として、彼のCDをbestselectにします。
日本では、あまり知られていない演奏家で、ドイツでレコードを手に入れて以来、30年間、40年間CD化される事を待っていたのですが、その2枚のレコーがやっとCD化されました。
deitsche harmonia mundiというレコード会社からでCDのタイトルはMusik fur Blockflote,邦名は涙のパヴァーヌ ブロックフレーテの魅力で、2枚組のCDです。
Handelの演奏は2枚目に、Handel ソナタ集 op.1として、古式豊かに、Cembaloと通奏低音(basso continuo)のビオラ ダ ガンバで、端正な演奏をしています。私的には、本当に面白いのは、一枚目の方のCDで、リコーダーの演奏者は同じですが、Handelのリコーダー・ソナタをリュート奏者と演奏している方です。リコーダー奏者は同じ・・といったのは、まるで別人のように、豹変して演奏しているからです。
バロックの即興演奏のセッションの醍醐味が完璧に表現された、チョッと悪ふざけしているのかな?という限界まで、音楽に乗りまくって演奏しています。
ここで、同じ曲のこの二つの演奏の違いは、素晴らしい!!の一言につきます。
これ程のリコーの名手でありながら、マルチン リンデが、日本では一部のマニアの人達にしか知られていないのは、リンデが演奏家という立場よりも、学者としての非常にストイックな人格で、学者としての立場で優れた業績を沢山残しているからです。
私の所有として、マルチン リンデの著書が何冊かありますが、残念ながら教室で生徒の為に使用した事はありません。
何せ、教室はリコーダー教室ではないので、そんな高度なlevelの教材は使用出来ないからです。
管楽器の技術向上をリコーダーとかフルート、オカリナ、ハーモニカは良いと思っていましたが・・・
私は、管楽器の基礎、呼吸、息の吐き方、タンギング、スラー、スタッカート、ブレスアタック
曲の表現力の方法が息、気柱の使い方が学べる楽器と思っていました。
ダブルタンギングやKタンギングのイメージも習得できるでしょうし・・・
しっかりとした意見があったので抜粋します。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1456149454
ベストアンサーに選ばれた回答
プロフィール画像
glay_the_adventurerさん
編集あり2011/2/2318:22:39
楽器は大きく分けて
鍵盤楽器(ピアノなど)
打楽器(太鼓など)
管楽器(トランペットなど)
弦楽器(バイオリンなど)
の4つに分かれると思います。
リコーダーは、管楽器の中で最もシンプルなものです。
管楽器はおおざっぱに言えば、『管に息を吹く』ことと『正しい場所を押さえる』ことで演奏できる楽器と言えます。
そして管楽器といえば中学・高校には必ず『吹奏楽部』があり、いろいろな管楽器が中心となって編成されていると思います。
つまり、リコーダーの応用編がトランペットやサックス、ホルン、チューバなどになるという位置付けです。
そのような、管楽器の基本を学ぶためにリコーダーがあるのだと思います。
音楽教育をするのにあたり、幅広く楽器演奏の基本を学ばせたいと思ったら、打楽器と鍵盤だけでは不十分だと思います。
もし、リコーダーがなかったら、管楽器の演奏を全くやったことがない人が吹奏楽部に入ることになり、いきなり難しい本格的な楽器をやるのは大変だと思います。
ところで、学校で弦楽器を習うところはあまりないですが、弦楽器は弓で弦を震わせながら『正しいところを押さえる』楽器であり、管楽器の操作に少し似ています。
しかし、ドの鍵盤を押さえれば必ずドの音が出るピアノ、ふさぐ穴を正確にふさげばドの音が出る管楽器と違い、弦楽器は、押さえる場所が1ミリずれたら違う高さの音が出る、ものすごくシビアな楽器です。演奏しながらもその音の高低を聞き分ける音感も必要です。
つまり、1つの音の高さを正しく出すために必要な操作は
鍵盤楽器→管楽器→弦楽器
の順に難しいです。
ピアノは弾けるけどリコーダーは苦手という人は、弦楽器も弾けないでしょう。
リコーダーは、そういう広い意味でも、良いトレーニングになる楽器だと思います。
リコーダーのお話し
抜粋
http://music.geocities.jp/ashizuka_sensei/riko-da-noohanashi.htm
リコーダーのお話し
学校の音楽の授業でも馴染み深いリコーダーですが、リコーダーには大きく分けて、ドイツ式リコーダーとバロック式リコーダーがあることは、ご存じの方も多いと思います。
ドイツ式リコーダーは、今日ドイツで使われているリコーダーだと思われがちですが、実際には現在ドイツでドイツ式リコーダーが使われることはありません。
また、ドイツ式リコーダーを世界中の国で使用しているのは、おそらく日本だけではないでしょうか。ドイツでは使われないドイツ式リコーダーとは一体どういうことなのか?又、どうしてリコーダーは3つに分解できるように作られているのか、リコーダーとは一体いつ頃からある楽器で、どんな曲があるのか、etc.・・・・・・・・・…リコーダーに関して以外と知られていないことは結構あるのです。今回は、教科書には載っていないリコーダーのおもしろいお話しをいくつかご紹介したいと思います。
1.
近代にリコーダーを復活させたのは、世界的に有名な古楽器製作者であるアーノルド・ドルメッチ(1858年2月24日ル・マン生~1940年2月28日へ一ズルメア没)です。
彼は古楽器奏者でもあり、古楽の分野を切り開いた大恩人とも言うべき人物です。そのドルメッチが47才のとき、リコーダーのストラディバリウスともいえる古いイギリスの名器「ブレッサン」というバロック式リコーダーを手に入れました。ある日旅行中に泥棒に合い、大切にしていたブレッサンを盗まれてしまい、一生命捜しましたがついに見つけることができませんでした。
しかし、ドルメッチはこのバロック式リコーダーの運指について疑問を感じていました。バロック式リコーダーでは、クロスフィンガー(不思議な指使い)を使います。これは、順番に指を押さえていくのではなく、ある音だけ複雑な指使いをしなければならないものです。ドルメッチは、リコーダーの研究にあたってバロック式リコーダーの運指表を作るとき、きっとバロック時代にはまだ笛を作る技術が発達していなかったか、指使いに対しての意識がうすかった為に、変な指使いをしていたのだろうと考えていました。
その頃、ドイツではヒットラーが撞頭してきて、ナチスからヒットラーユーゲント(少年少女親衛隊)の教育の為に、簡単に吹ける新しい楽器を作ってほしいという依頼がドルメッチのところにまいこんできました。そこでドルメッチは、バロック式のクロスフィンガーを使わず、かねてから考えていた指を順番に押さえていく単純な指使いによるリコーダーの製作にかかったのです。そうして作り上げられたリコーダーが、現在ドイツ式(ジャーマン式)と呼ばれているリコーダーです。
そしてそのリコーダーは第2次大戦中にドイツの同盟国である日本にも伝わってきて、日本の子供達もドイツ式を使うようになりました。
ところが、その後ドルメッチは自分の作ったドイツ式リコーダーには問題点があることに気づいたのです。それは、いくつかの高い音が、どうしても出ないということ、また、正しい音程が出せない音があるということでした。どうしたものかと悩んでいた頃、町を歩いていたドルメッチがふと骨董品店のショーウィンドウに目をやると、旅行中に盗まれたあの古い名器「ブレッサン」が売られているではないですか。ドルメッチは大喜びでそれを買い戻しました。そしてそれを吹いてみると、ドイツ式リコーダーでは出せない高い音がブレッサンのリコーダーでは楽々と出せるのです。また、疑問に思っていたクロスフィンガーを使えば、ドイツ式で問題のあった音程の不正確さも解決できるということが分かったのです。つまり、意味もなく難しい運指を使っていたのではなく、楽器的特性から必然的にそうしなければならなかった、ということが分かったわけです。
ナチスから逃れてイギリスに戻ったドルメッチは、自分が作ったドイツ式のリコーダーを捨て去り、バロック式のリコーダーの製作と普及に努めました。ですから、ドイツ式もバロック(イギリス)式も、製作者は同じ「アーノルド・ドルメッチ」という人なのです。(ドルメッチがイギリスに帰ってから作ったので、ドイツ式に対してイギリス式ともいいます。)欠陥が見つかり、製作者本人が見限ったドイツ式リコーダーは、ナチスの衰退と共にすっかり滅び去ってしまいました。ところがところがどうしたことなのか、我が日本では戦後50年以上経った現在でも、ナチスの教育の為に作られたリコーダーが90%以上の小学校でいまだに使われているのです。又、ドイツ式リコーダーを使っているのは世界中でおそらく日本だけかもしれません。
更に困ったことに、小学校ではドイツ式リコーダーを習うのに、中学校からはバロック式リコーダーを習います。その為に、小学校で習ったドイツ式リコーダーの運指をバロック式の運指に覚え直さなければならない、という変なことが起こってしまいます。これは、中学からは専科の先生が音楽を教えるからなのです。専科の先生は大概音楽大学を卒業して先生になりますが、音大では正当な音楽を勉強する為に、ドイツ式リコーダーを学ぶことは殆んどありません。ですから、やはり中、高校の音楽専科の先生はバロック式を教えるというわけです。
また日本ではドイツ式のソプラノとアルトリコーダーは小学校で使う為、市販されていますが、テナーやバスリコーダーのように中学生以上にしか吹けない楽器については、ドイツ式のものは製作すられていないのです。(近頃アウルスというメーカーでドイツ式のテナー・リコーダーが発売されたそうです。)それでも尚ナチスのドイツ式リコーダーを使い続ける日本の小学校教育は一体なんなのでしょうか。疑問を抱かずにはいられません。
2
.リコーダーがどうして3つに分解できるようになっているか考えたことはありますか?
上のつなぎ部分がピッチの調節の為にあるのだということは、殆どの方がご存じだとは思いますが、下のつなぎ部分に関してはなんの為にあるのかは殆ど知られていません。
おそらく大抵の人は「持ち運びに便利だからだろう」と思って何も疑問を感じることはないだろうと思います。
しかし、下の接続部分にもちゃんと役割があるのです。
専門家なら誰でも知っているけれど、参考文献には書かれていないことが殆んどですし、もちろんそんなことは学校でも習いませんね。
実は、3つの部分に分かれているのはコンパクトに収納する為、という理由ではないのです。
リコーダーのことをドイツ語でブロックフレーテと言います。
「ブロック」と、「フルート」の2つの単語からできた名前です。3つのブロックからできているフルートというわけです。
そして、3つのブロックをつなぐ2か所のジョイント部分には、それぞれに役割があります。
上の接続部分はピッチの調節のためにあります。長くすればピッチは低くなり、短くすればピッチが高くなるわけです。と、ここまでは一般的によく知られていることですね。
日本の横笛は切れ目の無い一本の管でできていて、ピッチの調節はできません。
それに対し、ヨーロッパの笛はクエアーフルーテ(フルートの前身)にしてもどんな横笛にしても必ず歌口の部分と本体とは分離でき、ピッチの調節ができるようになっています。
ヨーロッパの笛はアンサンブルの為につくられている為、ピッチ調節は必然となるのに対し、日本の横笛は他の楽器と合わせることは非常に稀で、単独にソロ楽器として使われるのことが多い為、ピッチ調節の為のジョイント部分が無く単管になっています。
ヨーロッパの笛と日本の笛が根本的に違うのは、アンサンブルを前提としているかいないかというところなのです。
それでは、下のジョイント部分は何の為にあるのか?
何の意味もないのなら、最初からつながっていた方が便利ではないのか・・・・・…?
勿論、確かに楽器によっては下の接続部分が一体になって分かれないように出来ているものもありますが、ちゃんとしたリコーダーなら普通は3つのブロックに分けられるようになっています。
この下の接続部分は、音と音の間隔の微妙な調節をするためにジョイントできるようになっているのです。
プロのリコーダー奏者は、ピッチの調節だけではなく、下の接続部分の長さも変えることによって、微妙に音と音の幅を調節しているのです。
3
.リコーダーには異なった声域に対応して様々なサイズがあります。
今日主として使われているのが、ソプラノ、アルト、テノール、バスですが、その他にソプラニーノ(ソプラノよりも高い音域です)とグレートバス(バスよりも低い音域です)があります。私の個人的コレクションとしては、ソプラニーノよりも更に小さくて音域の高いリコーダー(7センチくらいの長さ)もありますが、これはあまりにも小さすぎて演奏不可能です。もちろん、ちゃんと音がでるように作られていますから、もし2歳児くらいの天才リコーダー奏者がいたとすれば演奏も可能でしょうけれど・・・…。
(百円玉と比較して)
芸術楽器としてのリコーダーの起源はおそらく14世紀中頃の北イタリアであると考えられており、16世紀初め頃までにはかなり成熟した楽器に発達しました。
バロック時代の音楽ではリコーダーは主流の楽器で、リコーダーの為の曲が沢山書かれています。
当教室の「音人(おとな)の会」のテーマ曲になっているテレマンの「ターフェル・ムジーク(食卓音楽)」はとても有名で、リコーダー3本とガンバなどの通奏低音で演奏されます。
又、私たちが良く演奏するルイエ作曲(ルイエ・ド・ガン)のトリオソナタも、元来はリコーダー2本と通奏低音(ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロ)の為のトリオソナタです。
リコーダーはマイナーであまりいい曲がないなんて思っている方がいたらそれは大間違いです。
リコーダーの為のコンチェルト(協奏曲)だってあるんです。
テレマンのリコーダーコンチェルトなどは大変美しい名曲でありますが難曲でもあります。
古楽器のコンサートではよく演奏されていますが、演奏がとても難しいので教室の発表会のプログラムには載ったことはありません。
バッハも自分の作品でリコーダーを活躍させています。
カンタータやブランデンブルグコンチェルトなどにはとても効果的にリコーダーが使われています。
このように、リコーダーの為に書かれた曲は、是非とも聴いていただきたい、また、是非とも演奏してみたいという素敵な曲が沢山あります。
学校では文部省唱歌のような曲しか習えませんが、リコーダーの本当のすぱらしさが分かるには、リコーダーの曲が一番盛んに作曲されて、多くの人達から演奏されていた、バロック時代のリコーダー音楽を抜きにしてはありえないと言っても過言ではありません。
学校で習う簡易的なリコーダーのイメージを捨て、たまにはプロのリコーダー奏者のきらびやかなバロック音楽の世界に酔いしれてみるのもなかなか乙なもんですよ。
リコーダーの名演奏家ですが、私はハンス=マルチン リンデというリコーダー奏者を、リコーダーの最高の演奏家として、彼のCDをbestselectにします。
日本では、あまり知られていない演奏家で、ドイツでレコードを手に入れて以来、30年間、40年間CD化される事を待っていたのですが、その2枚のレコーがやっとCD化されました。
deitsche harmonia mundiというレコード会社からでCDのタイトルはMusik fur Blockflote,邦名は涙のパヴァーヌ ブロックフレーテの魅力で、2枚組のCDです。
Handelの演奏は2枚目に、Handel ソナタ集 op.1として、古式豊かに、Cembaloと通奏低音(basso continuo)のビオラ ダ ガンバで、端正な演奏をしています。私的には、本当に面白いのは、一枚目の方のCDで、リコーダーの演奏者は同じですが、Handelのリコーダー・ソナタをリュート奏者と演奏している方です。リコーダー奏者は同じ・・といったのは、まるで別人のように、豹変して演奏しているからです。
バロックの即興演奏のセッションの醍醐味が完璧に表現された、チョッと悪ふざけしているのかな?という限界まで、音楽に乗りまくって演奏しています。
ここで、同じ曲のこの二つの演奏の違いは、素晴らしい!!の一言につきます。
これ程のリコーの名手でありながら、マルチン リンデが、日本では一部のマニアの人達にしか知られていないのは、リンデが演奏家という立場よりも、学者としての非常にストイックな人格で、学者としての立場で優れた業績を沢山残しているからです。
私の所有として、マルチン リンデの著書が何冊かありますが、残念ながら教室で生徒の為に使用した事はありません。
何せ、教室はリコーダー教室ではないので、そんな高度なlevelの教材は使用出来ないからです。