主な活動場所
愛知県大府市内の公共施設
(おもに東山公民館ですが、たまに変更あります)

 昇級・降級ルールを改訂しました。

2020-02-25
2019年8月に定めた表題ルールですが、棋力1級差相当のレーティング差がどの程度か?という問題についてある程度分かってきたことを受け、ルールを見直ししました。今期のリーグ戦から即時適用します。

この機会に、当クラブでの1級差をどのような考えで規定しているか説明します。
以前の基準は棋力1級差を勝利確率70%と規定(レーティング差で150相当)していました。その理由は日本将棋連盟・安城支部で採用している方式(勝率60%で1級昇級・15級制、昇段については勝率80%で1段昇段)を参考に、
・勝率80%の昇級は厳しすぎほとんど昇級できない(確率0.7%!)
・勝率60%の昇級は比較的容易(確率37%)
という受け止めから、間をとって勝率70%(確率7.4%)を採用したのです。おおぶ将棋クラブでは当初10級制としましたので、10級から初段まで10段階ですからレーティング差で1500となり、これなら入門者から初段の範囲をカバーするのに十分と考えたからです。じっさい、この尺度で昇級・降級を3期かけて調整がすすみ、リーグ戦の星取ではある程度均衡のとれる範囲に収まってきたと思います。

 いっぽうで、昇級のハードルがやや高く、6枚落ちの定跡を勉強できている子がなかなか10級~9級を脱せないなど(6枚落ちの手合いをきっちり勝ち切れれば一般的には4~5級と認定される)昇級のハードルが高すぎ、認定された級位から想像するより実際の棋力はもっと高いのではないか?という声が多く聞かれるようになりました。

 そこで入門者~初段くらいの棋力の子が40~50名程度在籍し、かつ平手戦で継続的にリーグ戦を実施している将棋教室の1300対局程度の勝敗成績データ(ひとり当たり対局数60局程度)から、入門~初段までのおよその棋力差がレーティング指標でどの程度になるか分析してみました。レーティングの計算方法にもよりますが、これがおよそ1000~1200程度であることが分かってきました。10級制で1級の棋力差を150としてしまうと、初級~初段までレーティング差が1500となってしまい、実態の1000~1200に比べ乖離が大きすぎます。そこで今回の改訂では1級のレーティング差を125と規定しなおし(確率10.8%)、あわせて降級基準もセットで見直すことにしました。対局数にもよりますが、今までより1勝程度少ない勝ち星で昇級できるようになります。降級基準とあわせてみると、実質的には1級のレーティング差は100~125の間になるはずと考えています。

 この条件でしばらく様子をみていきます。実力を反映したフェアな(客観的根拠のある)棋力認定にはとくに配慮した運営をしたいと考えています。実際にやってみて、まだ不都合があるなら適宜見直しをしていきますので、ご理解をよろしくお願いします。