何のための「教養」か

「教養は幸運なときには飾りであるが，不運の中にあっては命綱となる」桑子敏雄　「何のための教養か」ちくまプリマ―新書329から．古代ギリシャの哲学者の言葉だそうです．2000年もの．昨年，山梨で面接授業をしたとき，前半の飾りの部分だけが強調されて伝わってしまってずっと気になってます．「化学」が命綱になることはあると思いますが，シュレーディンガー方程式の解法はそうとも言い切れないかなとも思うけど．が，難しいことに挑戦して自分の頭で考える訓練にはいいですよね．戦後の化学史を勉強していますが，専門家とそうでない人との「化学観」が乖離してきているように思います．