薬物設計における受動拡散による膜透過の重要な役割

2020-09-12
受動拡散による細胞膜透過は、経口吸収だけでなく、脳移行、肝クリアランス、腎クリアランス、分布容積などでも決定的に重要な役割を果たしています。今回、医薬品開発を成功するためには、受動拡散膜透過をドラッグデザインにどのように取り入れるか?という視点で総論を書きました。是非、社内の関連部署(メドケム、動態、物性など)にご紹介いただけますとありがたいです。

今回は、かなり豪華な執筆陣になっています。各執筆者のBioが写真付きでのっていますので、こんな感じの人なんだな?とかも楽しめると思います。薬物動態の分野からは、Leslie Z. Benet, Brian Houston, Dennis A. Smithが参加しています。

なお、この論文は、COVID19の犠牲になったKonstantin Tsinman博士に捧げられています。Konstantinさんには、PCF-Jでも講演やGrowth projectで大変お世話になりました。心よりご冥福をお祈りいたします。

The Critical Role of Passive Permeability in Designing Successful Drugs, Li Di, Per Artursson, Alex Avdeef, Leslie Z. Benet, Brian Houston, Manfred Kansy, Edward H. Kerns, Hans Lennernäs, Dennis A. Smith, Kiyohiko Sugano
ChemMedChem. 2020 Aug 2. doi: 10.1002/cmdc.202000419. Online ahead of print. First published: 02 August 2020 https://doi.org/10.1002/cmdc.202000419