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池袋スポーツセンター

 正眼と半身について

2016-04-02
次回の稽古のテーマ 両手取りに向けて、正眼の構えと半身の構えについて、今回お話したい。
正眼の構え:両手取り、正面打ち、太刀、多人数掛けに対しての取り
半身;杖、片手取り、諸手取り、後ろ両手取り、横面打ち、突き
この区別をはっきりさせることが基本中の基本である。
しかし、案外、長年稽古された方でも、この区別をあいまいにし、すべて半身にしてしまう方が案外多い。
もちろん、受けが、攻撃の時、正眼から攻撃しても、最終的には、取りに半身に崩され、投げや抑えに移行するが、受けが最初から両手取りなどで、半身で攻撃するのはおかしい。
ご自身で、試してもらえればわかると思う。
両手取り、正面打ちを半身でしようとすると、下の手が死んでしまうのがわかると思う。
両手取りでの稽古では、両方の手を稽古する意味合いで、受けが半身で取ってしまうと、その意味合いが薄れてしまう。
正面打ちや木刀の素振りでも、胸を張って振らないと、腰が死んでしまう。
逆に、杖では半身を保持し、膝を使い、腰を活かすべき。
いつ正眼で、いつ半身で動作するのか本当に大事なことのように思える。
フランスの合気道の稽古に参加した際、むこうでは合理的にするため、正面打ちを横面打ちと同じように、後ろ足から歩み足で、行うのを見て、正面打ちの稽古に意味がないと正直思った。
なんでも合理的にすればいいというものではない。
実に残念であった。
いくら稽古を長年やっても、しっかり考えないと、基本からどんどん離れてしまう。