アメリカでの武者修行

アメリカでの留学の時、長い夏休みなどを利用して、バスの学生割引のフリーパスを購入し、アメリカ各地を、観光とともに、アメリカの道場をまわったことがある。
２０年以上前の話だから、その当時、まだ、王先生の内弟子の先生方も、まだ、健在だった。
ニューヨークの山田先生、ワシントンD.C.の早乙女先生、サイテイアゴの千葉先生など、アメリカに、他の地区より、ご高名な先生がいらっしゃった。
直に、指導受けたのは、ワシントンD.C.の早乙女先生だけだが、山田先生の道場にも尋ねたし、千葉先生のお弟子さんの道場で稽古させてもらった。
同じ技でも、先生方によって、解釈が違い、まして、ニューオリンズでの道場は、先生や稽古相手も限られていたので、他の道場へ行くことは、大変刺激になった。
アメリカでの武者修行で、特に印象に残っているのは、早乙女先生のお弟子さんの膝行。
膝行をまるで、短距離走のように、道場の隅から隅へ行き来したのには、合気道も、世界が広いと感じさせられた。
そして、千葉先生のお弟子さん、片手取り、諸手取りの受けをしにいった時、あまりにも、腕が太く、持った瞬間投げられる感じがする。
これらの経験をした以上、自分がいまだ、私がお世話になった先生方のレベルに全然達していないのを日頃痛感し、　一日一日少しでも、近づけれるよう努力を続けたい。
何段取ったか、何年稽古したかなど、気にすることなど、くだらないと思う。
どれだけ、自分が、理想の合気道を目指しているか、道そのもの以外ないと思う。