頂きました 0009

2025-12-03
「越乃寒梅 澵」

越乃寒梅と言えば新潟の石本酒造。
会社員として働いていた頃に出会った越乃寒梅。国内最大級の大型プラントを担当し顧客の仙台本社で基本計画方針を纏めてから現地新潟へ定期的に仕様決定の出張を繰り返しました。丁度50年位前でしたので幻の酒として入手困難な時期でしたが常宿のオーナーに越乃寒梅の手配をお願いし何度か美味しく頂きました。
その後も訪れる事もあり、一番厳しかったのが一升瓶3本を入手し手持ちの現金が心細くなり当時の寝台列車ではなく普通夜行列車で帰宅したことも楽しい思い出となりました。
さて、近年は「別撰」を頂くことが多かったのですが吟醸酒の「澵」が店頭にも並び販売されています。何か新時代の寒梅かと思い新しい淡麗辛口の日本酒かと想像するだけで生唾がゴクリ。
旨い、米の苦味も淡く爽やかな香りとスッキリとした甘みと旨味が広がります。基本はさすがに「越乃寒梅」ですが最近持てはやされつつある白ワイン寄りの酸味が感じられました。これは若者や外人さん向けに幅広く拡張する方向に舵取りしているのかな、次代を見据えた「灑」や「浹」を登場させ「澵(しん)」が登場しきたことから勝手にそう思いました。
酒米は新潟県産の五百万石に兵庫県産の山田錦を使用し酒の旨味に変化をもたせたようですが、あれっ昔なじみの「二級酒寒梅」とか現在の「寒梅別撰」とはちょっと違いますね。これが次代を見据えた日本酒なのですね。
私ですかぁ、私は古い人間なので次回購入はやはり原点の「寒梅別撰」も戻ってしまいますね、若い方々やチャレンジが出来る呑兵衛さんは是非試飲されてみてはいかがでしょう。

「越乃寒梅 澵」は、飲み手に寄り添う「越乃寒梅」らしいすっきりとしたキレと穏やかな香りが特長の吟醸酒。地元新潟県産の五百万石を柱に、兵庫県三木市志染町産の山田錦を使用。雑味の無い綺麗な越乃寒梅らしい酒質に、山田錦がもたらす熟成の旨味を重ねて、しっとりした柔らかい飲み口の品格ある吟醸酒に仕上げました。かねてよりご愛飲の方にも、初めて飲まれる方にも、吟醸酒の美味しさを身近に感じていただける石本酒造の新・定番酒です。お客様へ約束する提供価値の一つとして「飲み手に寄り添う」を掲げています。これまで培ってきた越乃寒梅らしさを継承しながら、「飲み手に寄り添った現代の食事に合う、定番酒とはどんな酒か?」を改めて問い直し、この「澵」を醸しました。「これまでの越乃寒梅に対する先入観にとらわれず、真っ新な気持ちで味わっていただきたい」そんな願いが、「氵」に「新」を組み合わせた「澵」という名前には込められています。
(酒造HPより抜粋)