主な活動場所
東京都国立市 中央郵政研修センター

 音楽の時間 5 <郵政の楽団の活動の本質的目的>

2020-01-25
〈郵政の楽団の活動の本質的目的〉

人の心に喜びや活力を齎す音楽を、大勢で演奏するとその喜びや力は凄く大きい。だから・・・皆でその恩恵をものにしたい。

・楽譜の音符を音にするだけでも楽しいけれど、作曲家が人の心にもたらそうとした絶大な喜びや力は、楽譜に書けない仕掛けも演奏して、はじめて得られる。
・しかし日本人は楽譜通り音にしただけの演奏で充分満足してしまうから、各分野の音楽教育がコンクールを頂点に、楽譜通りの演奏だけに止まっている。
・特に吹奏楽では、そもそも楽器を巧みに演奏することが容易ではないから、尚更楽譜通りに上手に演奏することに指導が集中し、活動では「音楽」まで気が回らない。
・従って特に日本の吹奏楽は、そもそも指導者が受けた教育から「音符の音化」で止まっていて、音楽の本当の喜びを求める迄に至っていない。つまり日本の多くの吹奏楽演奏者は音楽の入り口で「音並べ」をして「カタログ」を楽しんでいる状況にある。
・楽譜(データ)とおりの仕事は人間よりロボットが上手。それなら日本人はやがてロボットの演奏で満足するだろう。
・しかし、音楽は本来データ(楽譜)化出来る次元のものではない。私達は、その中のデータ化可能な部分(楽譜)を頼りに演奏するが、実はデータ化できない音楽の本体の演奏をしないと、作曲家が目論んだ人の心への喜びも力も実現しない。
・始めに作曲され、演奏された場の、生きた演奏のノウハウを私達日本人は知らないし、音楽教育で教えられもしない。そのノウハウは西欧では常識的なことだから特に教えるシステムなど無い。私達は自分でトライ・アンド・エラーで探し出して身に着ける他無い。

郵政の楽団では、吹奏楽を楽しむからには、皆でトライしながら音楽の本当の楽しさと力を得るノウハウを獲得しよう。そして練習でも本番でも、聞く人も含めて、皆が「音楽」の楽しさと力を得られるように力を合わせよう。どうぞ5分でも、10分でもご参加下さい。


 以上は、平成27年1月に紙谷先生が団員に配った文章です。
この5年でメンバーも状況も変わりましたが、先生のおっしゃる楽団の活動の本質的目的は変わっていません。変えてしまってはならないと思います。
今年も皆で「音楽」の楽しさや力を得られるように頑張りましょう。