主な活動場所
東京都国立市 中央郵政研修センター

 音楽の時間 8 〈息の話〉

2023-02-21
「息という漢字→自分の心」
なるほど。解釈はいろいろあるけども、管楽器奏者にはそう考えると新しい発見があるかもしれないですね。
この「息」については、月間少年マガジンで始まった「宇宙の音楽」と言うマンガに出てきました。主人公は喘息があってラッパを辞めてしまいます。
辞めた理由は、喘息なのに頑張ってると思われるとか、練習中に吹けなくなって皆に迷惑かけるとか。
私も喘息もちですが、吹いてて発作が起きることはまず無い。むしろ、少し息苦しいのが楽になった時があるくらい。腹式呼吸すごいね。
でも、発作が出たらもちろん苦しくて楽器は吹けません。
喘息ってさ、息が吐けなくなるんですよ。呼吸が苦しいって吸えなくて苦しいと普通思いますが、いやいや吐けないのも苦しいの。
吐き切れないので、新しい新鮮な空気をたっぷり吸えない、酸素足りない、で苦しい、と悪循環。
あらら、音楽の話より喘息の話になってしまった。
で、主人公の宇宙零(たかおき れい)君は、高校では吹奏楽部に入るつもりなかったのに先輩から君は指揮を振れって言われて、まあ今頑張っているところです。

話は変わりますが、これも息の話。
ラジオの冬休み子供科学電話相談を聞いていたら、「同じ息なのに、あったかい息と冷たい息が出るのはどうしてですか?」と言う質問がありました。
手を温める時の「はぁ~」はあったかくて、食事などを冷ますときの「フー」は冷たいと。
大人の皆さんは解るかと思いますが、それは息のスピードですよね。息の温度自体は同じ。

さて、あたたかく柔らかいフレーズを吹く時、息のスピードはどうでしょうか?リズミカルな踊りの音楽を吹く時はどうでしょうか?
息のスピード、管楽器には大事なことです。早いタンギングが出来ないのは下の動きが遅いからだけでなく、息のスピードが遅いからです。マーチやポップスがイキイキ聞こえないのも息のスピードが遅いからではないでしょうか?
しゃべる時、怒っている時、たっくさん話したいことがある時は息のスピードは早くないですか?やさしい気持ちの時はあったかい息がでませんか?
しゃべるのと奏でるのは同じですよね。
息のスピード&量の話です。
それは発音に繋がり、〈音楽の時間6〉に繋がっていきます。

息の話でした。
自分の心、存分に楽器で出していきましょう。