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飯能市市民活動センター

 私の恋愛と結婚がうまくいかなかった訳

2018-08-04
今回は恋愛の話です(笑)
と言っても、自慢できるような話ではありません。
いつもいつも、うまくいかない…
私ね、「一生懸命やっているのに、一体どうしてなのよ〜!」と思っていました。

2度目の離婚を考え始めた頃、「私は人として、どこか欠陥があるんじゃないだろうか…?」と思いました。
このままだと、また同じことを死ぬまで繰り返すに違いない…
何とかしなくちゃ。
もう、こんなにシンドいのは嫌だ!
それでカウンセリングに通い始めたのです。

回を重ねるうちに、いろんなことが分かってきました。
どうしてこんなに上手く行かないのか、その理由が腑に落ちてきたのです。

私は小さな子どもの頃から「ビタミン I (愛) 不足」でした。
うまい言い方でしょ?(笑)
特に母親の愛情を実感できなかった…
母親はきっと「そんなことはない! ちゃんと可愛がったじゃない!」と言うでしょう。
でもキャッチボールに例えて言えば、母親の投げたボールはいつもとんでもなく的外れで、私が「ここに投げてね」という所へはちっとも来なかったのです。

そうこうしている間にも私は成長していきます。
ビタミン I 欠乏症は続き、症状として出てきました。
人付き合いが上手くできないのです!

私は一見すると社交的に見られるので、意外に思われるかもしれませんが…
営業職だった父の血を引いているのでしょう。挨拶や、仕事上のお付き合いは苦手ではありません。交渉ごとも大丈夫です。

苦手なのは、それ以上の深い付き合いなんです。友だちとか、恋人とか…
仲良くなると、心情的にベッタリしたくなってしまう。
女の子の友だちでも、他の子と話しているだけでヤキモチ焼いたり、なんか見捨てられたように寂しくなったり。
そうなるとガッカリして、スーッと距離を取ってしまいます。
その上、誰かに何かちょっと指摘されたり、注意されたりするとすごく落ち込みました。
「もう私、全部、嫌われてしまった…」くらいの落ち込みようです。

小さな頃に充分愛された人は、人としての土台の部分で「自信」とか、自分のことが好きだという「自己肯定感」が育っています。
私にはそれがなかった…
だから、人から褒められたり、好かれたり、認められて、やっと初めて安心できるのです。
人の機嫌や顔色に敏感で、嫌われないように、相手の期待を先回りしてしまうようになっていました。
心の中では寂しくて、愛されたくて仕方ありませんでした。

思春期になると恋愛感情が出てきて、もっと厄介なことになりました(笑)
ちょっと気の合う男の人ができると「この人なら私のことを理解してくれるに違いない! 私の孤独もきっと癒してくれる!」と思い込んで、のめり込んでしまうのです。
でもね、他人を完全に理解することなど出来ないんです。
自尊感情が育っていない人の孤独感を癒すのは、並大抵の事ではありません。
増して人生経験の浅い相手にそんなこと要求してもね〜(笑)、無理な話です。

「私のこと、分かってくれるよね? 私が寂しい時は、いつでもそばにいてね。きっとだよ!」
相手にそう要求し続け、少しでも応えてくれないと「期待してたのに、裏切られた!」となり、見捨てられるのも怖いし、傷つくのにも耐えられない…
で、自分からサヨナラすることになります。
またすぐに気の合いそうな男の人を見つけて、「この人ならきっと!」
「期待してたけど、やっぱり違った。サヨナラ!」
その繰り返し。
寂しさに耐えられないものだから、容易に肉体関係を持ってしまう…
体をくっつけている間は確かに温かくて、寂しくないんです。

そういう女の子、今でもいますよね。
私は自分を重ねて見るので、胸が痛くなります。

私は両親の不仲を見ていたので、結婚にいいイメージは持てませんでした。
だからただの同棲で良かったのですが…
1度目は21歳の時で、私が妊娠して、相手が結婚を望んだから。
内心では「仲のいい幸せな家族」にものすごく憧れていました。
「いい奥さんになりたい」「いいお母さんになりたい」とも思っていました。
相手に嫌われたくなくて、相手好みの女になろうとしました。演歌みたいですね(笑)
そういう諸々の私の思いを分かってよ! 私、今まで寂しかったのよ。その孤独を埋めてくれるよね!
結局、それまでと同じパターンです。
それに世間で言うところの「良妻賢母」の枠に収まるには、私は個性的過ぎました(笑)
元・夫は、私が良妻賢母になることを望んでいましたけど。
スッタモンダの挙句、その結婚は9年ほどで終わりました。

もう結婚はコリゴリだ、と思ったのもつかの間。
1年後には子どもを連れて再婚してしまいました。
なぜ?
夜、子どもを寝かしつけた後、大人の話をする相手もいない。
どうしようもない寂しさに、また耐えられなくなってしまったからです。
相手は未婚の人で、「まだ結婚しないのか?」攻勢にさらされていました(笑)
それで、結婚になだれ込んでしまったというわけです。

「今度こそは幸せな結婚にするんだ!」と思っていました。
でも人間って、そうそう簡単には変われないものです。
またいつもの、「あなたなら私のこと、分かってくれるよね。寂しさを埋めてくれるよね!」のパターンです。
同時に「自分を抑えてでも、相手の期待に応えないといけない」という意識も強くなっていました。
結婚後3年目からは夫の両親と同居、二人いっぺんのダブル介護も経験しました。
子育てもありましたから、無我夢中でした。
介護が8年を越える頃から「面倒くさい事は嫌だ。もめ事も嫌だ」という夫との溝が決定的になったように思います。
私にしてみれば「嫁の立場で言うとカドが立つ事がたくさんある。そこは夫にしっかりしてほしい」ということだったんですが…

私が介護で疲れ果てている時でも、夫は私を守ろうとはしなかった…
どうしていいのか分からなかったのかもしれませんが、私にはもう無理でした。
一つ屋根の下、二人でいるのに一人でいるより寂しい…
義父が先に逝き、義母が介護施設に入所した後、私から離婚を言い出しました。
2度目の結婚も、こうして16年で終わりました。

今思うと、私もコミュニケーションが下手でした。
もっと自分の思いを正直に伝えていれば、夫との関係も変わっていたのかもしれません。
でも、入り口が少々間違っていました。
私は、寂しくて、そこから逃げるために結婚したのです。

離婚から11年経ちました。
カウンセリングを重ねて、やっと自分で自分を肯定できるようになってきました。
相手の機嫌に右往左往する事も、少なくなってきました。
「寂しいから恋愛する」ことから卒業できそうな気がしています。
実はね、少し前にネットの婚活サイトに登録してみたんです(笑)
気楽に「友人からのお付き合いを」としてみましたが、恋愛の練習のつもりで。
どんな人が登録しているのか、興味もありました(笑)
なんと言っても、花の独身ですから(笑)

この続きは、またそのうち。
楽しみにしていて下さい(笑)


大西 アンリ