主な活動場所
池袋スポーツセンター

 ロバート F ケネディ

2016-03-05
 1968年のアメリカ大統領選。暗殺で他界した兄の意志を引き継ぎ立候補したロバート ケネデイ。
選挙運動中のある日、黒人民主化運動していたキング牧師が暗殺された。このニュースで、黒人たちによる暴動が、アメリカ各地で発生された。
いくら黒人擁護にまわっていたロバートでも、所詮は白人、この日、彼は、インデイアナポリスで、有権者に対して演説する予定であった。
誰もが、当然、中止されると思っていた。演説の会場には、黒人の有権者であふれていた。
しかし、ロバートは来た。そして、演説を始めた。
”愛の天使 マーティン ルーサー キング ジュニアは、死んだ。
ここの多くのみなさんは、憎しみにあふれているだろう。だが、今日は、静かに帰って欲しい。
今、この国に必要なのは、相手を思いやる慈愛の心であり、憎しみや暴力ではない。
私の兄も、殺されたのだ。
静かに帰り、この国とキング牧師のご家族のために祈って欲しい。” 
この演説の後、黒人たちは、静かに家に帰り始めた。
このインデイアナポリスだけが、暴動が起きなかった。
しかし、この2ヶ月も経たないうちに、ロバート ケネディは暗殺されてしまった。
彼の棺を乗せた列車が、ニューヨークに向かう際、黒人の子供達が、列車に向かい、”Pray for us, Bobby" (我々のために祈ってくれ)と叫んだ。
Bobbyとは、ロバートの愛称である。
その後、アメリカは、ベトナム戦争、ウオーターゲートなどの問題で、国としての誇りにもなにもなくなってしまった。
アメリカ留学中に、この話を聞いた時、なにか熱いものを感じました。人は、いつか死にます。
それが、運命だからです。でも、ケネディのように、一所懸命なにかに向かって生きた人の魂は、後世の人々の心に宿るのではないでしょうか?
例えば、王先生、先代の魂が、我々合気道をする者の心に宿るように。
武道というものは、スポーツとは違い、なにか精神的熱いものを求めるように思えます。
我々が、なにかその熱いものを次の世代に伝えることで、世の中の営みが成り立つような気がします。