災害時の障害者対応について
2025-03-11
皆様、向春の侯如何お過ごしでしょうか。
久々の投稿になりますが、14年前の東日本大震災の発災日である、3.11が今年も巡って来まして、マスコミ等では関連番組が放送されている処です。
私の住む近傍の図書館でも、3.11発災時の、障害者対応を題材とした映画の上映会が行われ、観覧に行って来ました。
題名は「星に語りて」で、「きょうされん(全国共同作業所連絡会)」企画による製作です。
映画の内容は、東日本大震災の発生により、津波や原発事故により東北の太平洋沿岸は壊滅的な被害を受けます。
被災する事で、一般の方々でさえ非常に困難な生活を強いられる中、被災した障害者の立場がどの様なものであったのかが、物語の中心となっています。
物語は、原発にほど近い福島県南相馬市と岩手県の三陸海岸に有る陸前高田市にある障害者施設が核となって進行します。
障害者施設は、緊急時でも組織的に機能出来る態勢が整っていますから、一般被災者の一時的な受け入れにも対応出来ます。
問題は、様々な理由で行政や施設の社会保障に頼れず、地域で孤立してしまう障害者や高齢者等の生活弱者が、少なからず存在するという事実です。
震災による被災により、行政そのものも機能を失っており、一般被災者と障害者等生活弱者の被災者との切り分けも、ままならないのが現実でした。
最も大きな壁となったのが、個人情報保護法であり、障害者手帳の登録状況を把握できないが為に、全障連(全国障害者連絡協議会)のメンバーが、悲惨な被災地を行脚する姿は壮絶なものでした。
結局、個人情報保護法には緊急時における例外規定が存在し、それらに関する通知(当時)が内閣通達と言う形で存在していた様です。
この様な煩雑な通達は行政の担当者でも把握している事は稀であり、行政が法律との狭間の中で、行動を躊躇する様が描かれていました。
社会的な機能が麻痺している中で、全障連と言う全国的な組織が行政と施設、そして個人を繋げる事により、障害者等の生活弱者を救い、一般の被災者の利便性をも高めて行ったと言う、物語の流れです。
物語のラスト、陸前高田市の障害者施設利用者の若者二人が、星空を見つめながら語り合います。
一人は自閉症で、絵を描く事が好きな青年です。震災後に描いた絵に、森の中でフクロウが沢山留まっているのですが、フクロウは震災で亡くなった人達なんだそうで、生き残った人達を見守っているんだそうです。
もう一人は、ダウン症の青年で、星空を見つめながら「今日は、星が沢山輝いてるねぇ。」と呟きます。自閉症の青年が「亡くなった人達が星になったんだよ。」と返します。ダウン症の青年は「亡くなった人達はフクロウになったんじゃないの。」と、突っ込みます。
自閉症の青年は「フクロウは、生き残った人達を見守っていたけど、生き残った人達が立ち直ったから、安心して星になったんだよ。」
ダウン症の青年、
「じゃあ、星はもっと多くなって輝くね。」
(星空を見上げながら、エンドロールへ続きます。)
久々の投稿になりますが、14年前の東日本大震災の発災日である、3.11が今年も巡って来まして、マスコミ等では関連番組が放送されている処です。
私の住む近傍の図書館でも、3.11発災時の、障害者対応を題材とした映画の上映会が行われ、観覧に行って来ました。
題名は「星に語りて」で、「きょうされん(全国共同作業所連絡会)」企画による製作です。
映画の内容は、東日本大震災の発生により、津波や原発事故により東北の太平洋沿岸は壊滅的な被害を受けます。
被災する事で、一般の方々でさえ非常に困難な生活を強いられる中、被災した障害者の立場がどの様なものであったのかが、物語の中心となっています。
物語は、原発にほど近い福島県南相馬市と岩手県の三陸海岸に有る陸前高田市にある障害者施設が核となって進行します。
障害者施設は、緊急時でも組織的に機能出来る態勢が整っていますから、一般被災者の一時的な受け入れにも対応出来ます。
問題は、様々な理由で行政や施設の社会保障に頼れず、地域で孤立してしまう障害者や高齢者等の生活弱者が、少なからず存在するという事実です。
震災による被災により、行政そのものも機能を失っており、一般被災者と障害者等生活弱者の被災者との切り分けも、ままならないのが現実でした。
最も大きな壁となったのが、個人情報保護法であり、障害者手帳の登録状況を把握できないが為に、全障連(全国障害者連絡協議会)のメンバーが、悲惨な被災地を行脚する姿は壮絶なものでした。
結局、個人情報保護法には緊急時における例外規定が存在し、それらに関する通知(当時)が内閣通達と言う形で存在していた様です。
この様な煩雑な通達は行政の担当者でも把握している事は稀であり、行政が法律との狭間の中で、行動を躊躇する様が描かれていました。
社会的な機能が麻痺している中で、全障連と言う全国的な組織が行政と施設、そして個人を繋げる事により、障害者等の生活弱者を救い、一般の被災者の利便性をも高めて行ったと言う、物語の流れです。
物語のラスト、陸前高田市の障害者施設利用者の若者二人が、星空を見つめながら語り合います。
一人は自閉症で、絵を描く事が好きな青年です。震災後に描いた絵に、森の中でフクロウが沢山留まっているのですが、フクロウは震災で亡くなった人達なんだそうで、生き残った人達を見守っているんだそうです。
もう一人は、ダウン症の青年で、星空を見つめながら「今日は、星が沢山輝いてるねぇ。」と呟きます。自閉症の青年が「亡くなった人達が星になったんだよ。」と返します。ダウン症の青年は「亡くなった人達はフクロウになったんじゃないの。」と、突っ込みます。
自閉症の青年は「フクロウは、生き残った人達を見守っていたけど、生き残った人達が立ち直ったから、安心して星になったんだよ。」
ダウン症の青年、
「じゃあ、星はもっと多くなって輝くね。」
(星空を見上げながら、エンドロールへ続きます。)