松茸と万葉集
奈良より秋の香りをお届けします。
芸術の秋、食欲の秋
万葉集 巻十2233
高松のこの峯も狭に 笠立てて
盈ち盛りたる 秋の香のよさ (作者未詳)
たかまとの このみねもせに かさたてて
みちさかりたる あきのかのよさ
秋の香りといえば松茸を連想しますが、「万葉集」で香り、匂いを詠んだ歌は、これが唯一とされています。
高松(たかまと)は平城京の郊外にある高円山(たかまどやま)とされていますが、「松」「笠」「香」と並べることで松茸の香りを伝えたかったのでしょう。...
2016-10-09