In situ probeを用いた多成分分析による共結晶からの薬物と共結晶子の溶出挙動

2026-04-18
今回の論文では、共結晶からの薬物と共結晶子の溶出挙動をin situ probeを用いた多成分分析(multicomponent analysis (MCA))を用いて測定した結果を報告しています。

https://pub.iapchem.org/ojs/index.php/admet/article/view/3274

共結晶の溶出試験において、共結晶子(CF)の溶出挙動は、これまであまり測定されてきませんでした。今回、3つのカルバマゼピン共結晶(CBZ-CF)に関して、MCAを用いることで、非常に良いデータを得ることができました。
これまでの検討から、カルバマゼピン共結晶は、析出防止ポリマー(polymeric precipitation inhibitor (PPI)により粒子表面におけるカルバマゼピン2水和物(CBZ-DH)の析出を阻害することにより、過飽和濃度を示すようになることが見出されてきました。今回の研究の大きな発見は、PPIの添加により共結晶子の溶出が低下することです。このことから、PPIは単にCBZ-DHの析出を阻害しているだけではなく、共結晶(CBZ-CF)の溶出自体がPPIによる遅くなっていることが示唆されます。これにより、粒子表面において急激なCBZ濃度の上昇が起きないためCBZ-DHが析出しにくくなることが考えられます。

他の共結晶でも同様の現象が起きるのか?は大変興味深いところかな?と思います。
また、共結晶の溶出メカニズムの解明に、in situ probe + MCAの組み合わせが非常に強力な武器になることがわかりました。