夏山 剱岳北方稜線 その3

2017-08-15
3日目 13日
    小窓(6:40)—2つ目の雪渓(8:40)—小窓ノ王 下(9:15・・休憩・・9:30)—三ノ窓(9:50−9:55)・・池ノ谷ガリー・・池ノ谷乗越(10:35)
いよいよ核心の雪渓のトラバース。一つ目は傾斜もゆるく普通です。アイゼンを付けているので安心です。これならアイゼン無しで行く人いるでしょうね。2つ目に来ました。急な斜面ですが写真で感じたほどではない。ホッとしました。慎重に確実に歩けば大丈夫です。これまでのふれんずでの杓子岳や甲斐駒・仙丈、比良などでのアイゼンの経験が役立っています。

この写真で感じるよりは急斜面ですが、自信をもって渡りました。

その後のルートファインディングに手こずりました。二度ほど間違えて引き返したり、登ったところからズルズル下ったりしながら、なんとか小窓ノ王の下に到着。目の前にこの世のものとは思えない眺め、池ノ谷ガリー。


登っていく人がポツポツ見えます。「ラクー」石の落ちる音が何度も聞こえます。「ラクー」こちらも発射台というところを激下り。足場は不安定です。「ラク〜」池ノ谷ガリーを下ってくる人も石を落としています。無事に三ノ窓に到着。さあここから池ノ谷ガリー。幸いなことに前の人からは離れていたので上からの落石の心配はほとんどなし。降りてくる人もちょっとだけ。後ろに付いてきている人がいたので石を落とさないように。

左側がいい、というので左側を。確かに不安定ですがなんとか行けそう。写真の上に見える大岩を右に巻いてそこから右側を登って行きました。無事、池ノ谷乗越に到着。なんや、たいしたことないやん池ノ谷ガリー・・・と言いたいところですが、テントに戻って、ゆったりしている時、目をつぶると足元の石が崩れていく幻想が見えます。その晩、さらに足元の石がどんどん崩れていく夢を見ました。恐るべし池ノ谷ガリー。
さあ感動のフィナーレ。その4につづく。