聖岳から北岳まで 南アルプス縦走

2022-08-03
憧れていた南アルプス縦走、今回色々なタイミングが重なりチャンスだったので7月24日から8月1日まで8泊9日でチャレンジしてきました。
自分の体力の無さを自覚しているので今年再開なった山小屋泊で、そして「最南の聖平、茶臼(横窪沢)小屋が食事の提供なし」というので荷物を軽くするために南から北に向かうことにしました。

1日目畑薙ダム沼平ー横窪沢小屋(無人開放)
活動時間3時間45分(山と高原地図タイム4時間20分)以下同様
快晴 茶臼まで頑張っても2日目は聖平なので刻むことに。小屋は一人だけで夜中にガサゴソ音するし怖かったです。どうやらネズミ。

2日目 ー上河内岳ー聖平小屋  6時間55分(7時間15分)
   
快晴 以前バテて踏むことのできなかった上河内岳の山頂、やっと来ました。
昨日今日とゆっくり歩いてコースタイムより速かったので心に余裕ができました。

3日目 ー聖岳ー百間洞山の家 8時間30分(8時間40分)
曇り時々霧雨 前半戦の強敵聖岳。その後のアップダウンや長い行動時間で心配でしたが、霧雨のような曇で暑くなかったのも良かったです。ゆっくり慎重に歩き無事昼過ぎに小屋に到着。夕食にとんかつと生野菜。美味しかったです。

4日目 ー赤石岳ー荒川小屋 6時間55分(5時間40分)
曇り時々雨 赤石岳避難小屋の名物オヤジさんが今年で勇退されるそうでTシャツの在庫処分セールをしてました(笑)2着も買ってしまった。
コースタイムも短いし赤石岳登頂後余裕で荒川小屋に下りていたところ急に雷雨が襲ってきました。小赤石岳からの斜面の岩陰に必死でうずくまりました。目の前の荒川岳付近に稲妻が何本も見え、雷は真近ではなく山一つは向こうだったと思いますがバリバリすごい音がするし「こっちに来るな」と50分ほど通り過ぎるのを待ちました。あー怖かった。

5日目 ー荒川前岳ー小河内岳避難小屋8時間40分(7時間25分)
晴れのち夕立 途中の中岳避難小屋、高山裏避難小屋でコーヒー、カップヌードルの雑談休憩タイムを取りましたがちょっと時間がかかりました。小河内岳避難小屋は食事はもちろん水もないので途中で水を汲んで担ぎ上げました。ここに泊まりたかったんですが思ってた以上にいいところでした。新しい管理人さんも気さくな人でロケーションも最高、とにかく良かったです。

6日目 ー三伏峠ー塩見小屋 5時間55分(5時間30分)
朝快晴午後から雨 夏山の天気という感じ。小屋横の小河内岳から三伏峠手前の烏帽子岳までサイコーの稜線歩き。聖、赤石、荒川、富士山、塩見、間ノ岳、仙丈、甲斐駒、それに北岳。素晴らしい至福の時間。

7日目 ー塩見岳ー熊の平小屋 6時間35分(6時間15分)
朝快晴午後から雨 塩見岳ははじめてだったのですが人気があるのがわかりますね。最後に岩場もあり達成感があります。ここからいよいよ北部仙塩尾根に突入。

真ん中が間ノ岳、左端が仙丈、間の雲がかかっているのが甲斐駒、右側が農鳥。北岳はでかい間ノ岳の影にかくれ少ししか見えない。
よく言われますが間ノ岳は名前を白根山(白嶺、白峰)にしたらいいのに。赤石山脈というだけに南の盟主は赤石岳ですが北部は間ノ岳ですね。このデカさ、長大さ、厖大さ、北岳のついでと思っていましたが、南から歩いてくるとこの山が主峰ですね。大好きになりました。

8日目 ー間ノ岳ー北岳ー白根御池小屋 8時間(8時間10分)
朝快晴午後から雨 午後から雨予報(現実に雨)だったのでわりと頑張って歩きました。2つの頂上で合計1時間ほど休んでいたことを考えるといいタイム。人が多くなります。現実に戻ってきた感じです。

ラスボス北岳。やっぱりかっこいい。
みなさん白根御池小屋は鏡付きの洗面台があるんですよ。トイレもなんと水洗。ぺしゃんこの毛布とコールマンのシュラフではなく、なんとふかふかの布団。こっちは8日間一張羅で過ごしているのにどうしましょう。とりあえず洗面台のハンドソープで髪を洗いちょっと身だしなみ。汚いズボンで布団に入るのは申し訳ない(インナーシュラフは持参してます)のでファイントラックのドライレイヤータイツで寝ました。

9日目 ー広河原 1時間50分(1時間50分)
快晴 最終日2時間ほどですが標高差700mの激下りなんですね。慎重に下りました。広河原山荘がバスターミナルの横に建て直されてます。帰りは新幹線なのでさすがの私も臭い、汚いでは乗りません。10分800円のシャワー(シャンプー、ボディソープ完備)に入り、帰り用の服に着替えました。甲府までバス、あとは静岡まで特急で出て新幹線で無事大阪に戻りました。

山小屋のみなさま、快く送り出してくれた家族のみんな、ありがとうございました。

膝に不安があり長丁場なのでとにかくソロリソロリ、ひざ、もも、体にダメージを与えないよう一歩一歩慎重に歩きました。達成感とか充足感というより義務感といいますか「ホットした」という感想です。
一歩一歩、集中力、注意力をきらすことなく9日間歩き通すことができてよかったです。この経験を会の山行でも活かしたいと思います。