モニタリング22

2025-11-20

毎月のモニタリングですが、変化がないことが良いとは限りません。確かに高齢者は年々体力が低下してゆく傾向があります。しかし、体力が低下するのが加齢だけに限ったことではないと思います。日々の生活で体が重く感じて外出の機会が減るのはよくあることですが、なぜ体が重く感じるのでしょうか?
もしかしたら、栄養不足、エネルギー不足かもしれません。寝たきりの人でも基礎代謝に必要なエネルギー量があります。外出するような運動をするのであれば、その分エネルギー量が必要です。エネルギーはカロリーだけで判断しないようにしましょう。
食事に必要なのは、糖質、脂質、タンパク質、ビタミン、ミネラル、食物繊維と言われています。大切なのは、これらのバランスです。
現代人は糖質や脂質の過剰摂取が問題になっています。糖質は砂糖を始めとして多くの食品に添加されています。脂質も50年ほど前の食事に比べると何倍も摂取しています。食品の裏には成分表示がありますが、ほとんどの食品に植物油が含まれています。マヨネーズやオリーブオイルを過剰に取っていませんか?これらの油はカロリーは高いし、食品を美味しく感じられるのでついつい使用してしまいますが、病気に繋がる可能性があります。
エネルギーは大切なので、糖質を極端に減らすのは考え物です。GI値という糖質の評価値があります。ブドウ糖は100です。糖質でもなるべくGI値の低い食品で摂取したいものです。そうしないと血糖値スパイクと言って急激な血糖値の上昇を招いてしまうからです。血糖値スパイクが起きると、すい臓からインスリンが放出されて、血糖値を抑えようとします。そうすると低血糖を起こすので、体がだるく感じてしまいます。
皆様は砂糖がこれだけ普及するようになった原因を知っていますか?300年ほど前に砂糖が精製されるようになりました。さとうきび畑の収穫は大変な重労働で、奴隷のように働かされたのです。砂糖を摂取すると一瞬血糖値スパイクが起きて元氣になるのですが、その後低血糖になるので、また砂糖が欲しくなるのです。つまり砂糖依存症です。
皆様も経験したことがあると思いますが、砂糖たっぷりの清涼飲料水を飲むと、また飲みたくなるのです。それで清涼飲料水依存症になります。
もしかしたら、高齢者であってもそのような糖質依存症になっているのかもしれないのです。甘いものが止められないと、いずれは糖尿病になるかもしれません。そうならないようにケアマネジャーは間食とか飲み物についても観察するようにしましょう。糖尿病は自覚症状がほとんどありません。血糖値を測らないと分からない病気です。ですから、日常での食生活がバランスの良いものにしてく必要があるのです。
高齢者は食事量も減ってくる傾向があります。BMIを正常な範囲にしておくことも良いかもしれません。食事はバランスが重要です。
でも、正論を言っても聞いてくれるとは限りません。超高齢者であれば、自分の生き方に自信を持っていますから、下手な事は言えないと思います。