モニタリング24
2025-12-15

モニタリングで対象者の家に訪問するとき、どんな話題になりますか?話好きの対象者もいれば無口でほとんど話さない方もいます。障がいによっては失語症の方もいれば、難聴でコミュニケーションが取りにくい方もいます。
対象者によって話題は色々とあると思います。介護だけの話題になるとは限りません。それこそ政治や事件やスポーツとか対象者の興味によって変わることもあるでしょう。
ケアマネジャーは介護サービスの調整をしたり目標を設定するのが主な業務ですが、対象者は人間ですから、介護だけの話では物足りなく感じることでしょう。介護だけでなく、医療や制度や最近のニュース等も話題になるかもしれません。
会話が楽しいものでないと訪問も辛く感じるかもしれません。コミュニケーションが上手くできないと誤解されることもあるでしょう。認知症の対象者であっても同じです。特に認知症の方は以前の訪問のことは覚えていないかもしれませんし、ケアマネジャーを認識することも難しいかもしれません。しかし、認知症の方の感情はとても鋭敏です。好き嫌いがはっきりしていると言えるでしょう。その場の雰囲気が楽しいものであれば、自分の気持ちを素直に表してくれると思います。反対に嫌な雰囲気であれば、さっさと帰れと言うかもしれません。
訪問での雰囲気づくりはとても大切です。嫌なことがあったとしても、気分を変えて対象者の前では清々しい雰囲気を出す必要があるのです。それはプロフェッショナルとして当然身につけなければならない技術です。
技術ですから、それを身に着けるには努力が必要です。例えば外科医はメスのさばきで手術の成否が決まるので、毎日のように手先の訓練をしています。俳優であれば、演技をするときに芝居臭い感じではなく、本当にその人になりきるために演技を重ねます。
同じようにケアマネジャーも感情のコントロールを自在にできるまで技術を磨く必要があるのです。表情やしぐさに感情は現れます。自分の顔をたまには鏡に向かって表情やしぐさの練習をしてみてはどうですか?女性であれば化粧をするために毎日鏡に向かうかもしれません。その時に対象者に挨拶するときの顔をしてみましょう。何かのサービスを提案するときの顔を映してみましょう。自分の顔がどのようになっているか確かめることができるでしょう。
対象者は常にケアマネジャーの態度を観察しています。入室から退室まで、そして電話の声の調子も聞いているでしょう。
簡単な技術習得ではないですが、日々努力していれば必ず良い雰囲気を醸し出すことができるようになるはずです。
よい雰囲気が出せれば、会話も弾んでくることでしょう。訪問するのがお互いに楽しくなることでしょう。
そのなるように、お互いに日々精進です。