栂海新道~3

2022-08-03
30日3時半から朝食準備。
前日と違い、火を使って湯を沸かすので、4時半に朝食を終わり、テントの撤収を待って、やはり5時出発。ところで、テント泊は全部で5張り。うち2張りは下り。残り3張りは上り。このコースをテント泊で上る猛者が多いのには少し驚かされました。
9リットルの水は残り2.5リットル。でも、次の水場、黄連の水場までの飲み水としては十分です。6時半に黄連の水場に到着。ここからコースタイムで4時間半ほどのシキ割水場までの飲み水を、休憩4回と計算して、1人1リットルを目安に補給。昼食はシキ割水場での水を使って炊事の予定。
菊石山7時でコースタイムより30分オーバー。ここから白鳥山までコースタイム2時間30分を3時間要し、今回の山行で体力的に最もキツイ区間になりました。稜線伝いに忠実に、トラバースなどせず、小ピークを一つ一つ丁寧に越します。その登りが胸を突く南向きの急斜面で、まだ朝の9時台というのに、背中から強い日差しを浴び、猛烈な暑さです。あっという間に、全身が汗みずくで、呼吸が上がり、どんどん体力を奪われていきます。とうとう白鳥山のピーク手前の登りでは、少し登っては休みという状態で、どうにかしてピークにたどり着きました。ここまででコースタイムを1時間オーバーです。
休息後、気をとりなおして、シキ割の水場までの下りを1時間弱で昼食。白鳥山から坂田峠までコースタイム1時間30分となっていますが、シキ割の水場から坂田峠の下りは急坂で距離が長く、トータル2時間かかり、ついに1時間30分のオーバーです。
この後も、稜線伝いに忠実に、小ピークを一つ一つ乗り越しながら下ります。さすがに、ここからは大きなピークはなく、午後の暑さの中でしたが、なんとかコースタイム通りに下れました。トータル1時間半オーバーでへとへとになって、15時30分に終了しました。

なんとか無事に歩き通せたのはラッキーという以外にありません。一つ目は、栂海山荘からの下りで、2か所の水場が使えたこと。最終日に使う水を栂海山荘から運び降りるとなると、さらに行動時間が増えたと思います(なお、昼食は火を使って炊事しましたが、うちの家族山行では定番で、15分もあれば食べ終わります。食事で摂れる水分や塩分を重視しているからです。この点は会山行の場合とは条件が異なる点です。)。二つ目は天候に恵まれたこと。たしかに暑かったですが、最終日の低山で、雨天時に、急坂の上り下りをすることを想像するとゾッとします。三つ目は、息子がソロテントで同行してくれ、共同装備の多くを担いでくれたこと。そして、何よりも栂海小屋を開放して、一般登山者に使わせてくださっている地元山岳会の皆さんのご好意があったこと。
山行を終えて、「もう歳やから、こんなキツイ山は今回限りにしよう」と連れ合いと確認し合いました。