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横浜市鶴見区社会福祉協議会の
団体交流室

 詩篇84

2025-02-21

美しい詩を読むと心が豊かになります。本当はメロディーがあったはずです。
聖歌隊の指揮者によってギテトのしらべにあわせてうたわせたコラの子の歌です。
「万軍の主よ、あなたのすまいはいかに麗しいことでしょう。」(1節)
神の住まわれる場所を讃えます。
「わが魂は絶えいるばかりに主の大庭を慕い、わが心とわが身は生ける神にむかって喜び歌います。」(2節)自らの立場では天と地ほどの違いがあっても、全身全霊で歌うようです。
「すずめがすみかを得、つばめがそのひなをいれる巣を得るように、万軍の主、わが王、わが神よ、あなたの祭壇のかたわらに/わがすまいを得させてください。」(3節)
鳥が巣にいるように、自分も神殿の片隅に住みたいと願うのです。
「その力があなたにあり、その心がシオンの大路にある人はさいわいです。」(5節)
神の力を体現できて、シオン(神殿のこと)に心を向けている人は幸福です。
「彼らはバカの谷を通っても、そこを泉のある所とします。また前の雨は池をもってそこをおおいます。」(6節)
バカはバルサム樹という香木で、樹脂が流れるので嘆きの木とも呼ばれます。泉や池は飲み水や生活水があることで、祝福されていることになるようです。
「彼らは力から力に進み、シオンにおいて神々の神にまみえるでしょう。」(7節)
神殿に近づくと、力が漲り、神々の神である真の神に会えるということです。
「神よ、われらの盾をみそなわし、あなたの油そそがれた者の顔をかえりみてください。」(9節)
これは「神よ、我らの盾であり、油注がれた(メシア)の顔を見てください。」ということだと思います。つまり、イエス・キリストの顔を顧みて欲しいのです。
「あなたの大庭にいる一日は、よそにいる千日にもまさるのです。わたしは悪の天幕にいるよりは、むしろ、わが神の家の門守となることを願います。」(10節)
神殿で歌の奉仕をしていることは、それ以外のことの1000倍に値するようです。「悪の天幕」は悪人が住んでいる天幕(テント)のことで、広くて豪華だったかもしれません。それより詩篇作者は、神の家の門守(守衛)になることを願うのです。
「主なる神は日です、盾です。主は恵みと誉とを与え、直く歩む者に良い物を拒まれることはありません。万軍の主よ、あなたに信頼する人はさいわいです。」(11,12節)
ヤハウェ神は太陽であり、盾です。神に素直に歩む者に恵みと誉を与えてくださいます。
神に信頼する者は幸せになります。
この詩篇も翻訳が難しいようです。ヘブライ語には助詞が少ないので、形容詞がどの言葉に対応するのか不明な場合があるのです。それで、前後の文面からどちらに係るのか推測するしかありません。なるべく正確に原語の意味を解釈してゆきたいと思います。
神の家での1日は、他の場所の1000日に優るのです。