詩篇34
2024-12-07

美しい詩を読むと心が豊かになります。本当はメロディーがあったはずです。
ダビデがアビメレクの前で狂ったさまをよそおい、追われて出ていったときの歌とされています。「わたしは常に主をほめまつる。そのさんびはわたしの口に絶えない。」(1節)
ダビデは常に神を褒めているので、賛美の言葉が絶えることがありません。
「わたしと共に主をあがめよ、われらは共にみ名をほめたたえよう。」(3節)
自分だけでなく、人々と神の御名を崇め、褒めたたえるように勧めます。
「主を仰ぎ見て、光を得よ、そうすれば、あなたがたは、恥じて顔を赤くすることはない。」(5節)神を信仰すれば、真理の光で物事を正しく理解できるので、恥をかくこともありません。ダビデは狂人を装いましたが、それは恥ではありません。(サムエル第一21:10~15)
「主の使は主を恐れる者のまわりに/陣をしいて彼らを助けられる。」(7節)
神のみ使いは、神を畏れ敬う者の周りで、敵を防ぐ陣を敷いて助けるのです。
「主の聖徒よ、主を恐れよ、主を恐れる者には乏しいことがないからである。」(9節)
神を畏れかしこむ者は、精神的にも物質的にも乏しくならないようです。
「さいわいを見ようとして、いのちを慕い、ながらえることを好む人はだれか。あなたの舌をおさえて悪を言わせず、あなたのくちびるをおさえて偽りを言わすな。」(12,13節)
幸福で長生きしたい人は誰かと、詩篇作者は問いかけます。それは唇や舌を制御して、悪や偽りを言わない者です。
「正しい者が助けを叫び求めるとき、主は聞いて、彼らをそのすべての悩みから助け出される。」(17節)
神から見て正しい者の叫びを、神は聞いて悩みから助けてくださるのです。
「主は心の砕けた者に近く、たましいの悔いくずおれた者を救われる。正しい者には災が多い。しかし、主はすべてその中から彼を助け出される。」(18,19節)
心が砕けているように感じ、魂から後悔して力なくしている者、そして神に従うと世間からは嫌がらせもあるでしょう。そのような状況から神は助けてくださいます。
「主は彼の骨をことごとく守られる。その一つだに折られることはない。」(20節)
これは、イエス・キリストに成就しました。当時、磔の刑では呼吸を困難にして死期を早めるために足の骨を折ることがありました。「しかし、イエスの所に来てみると、すでに死んでいたので、足を折らなかった。」(ヨハネ19:33,36)ユダヤ教の律法では死体を夜通し磔にしておかないように命じられていました。(申命記21:22,23)
「主はそのしもべらの命をあがなわれる。主に寄り頼む者はひとりだに/罪に定められることはない。」(22節)
神様に信仰をもち、自分を神の僕と思い、神に寄り頼む者は、命をイエス・キリストの死によって贖われ、罪人に定められないということです。
こうして、神とキリストの愛がすべての人に及ぶのです。