詩篇48
2025-01-07

美しい詩を読むと心が豊かになります。本当はメロディーがあったはずです。
コラの子の歌、さんびの歌のようです。
「主は大いなる神であって、われらの神の都、その聖なる山で、大いにほめたたえらるべき方である。」(1節)
ヤハウェ神は偉大な神であって、エルサレムのシオンの山で賛美されるべきと言います。
「そのもろもろの殿のうちに神はみずからを/高きやぐらとして現された。」(3節)
エルサレムは神殿を中心にして高い塔もあったのでしょう。
「見よ、王らは相会して共に進んできたが、彼らは都を見るや驚き、あわてふためき、急ぎ逃げ去った。」(4,5節)
近隣の王たちがエルサレムに着くと、その都の壮麗さに驚き、逃げ去ったようです。
「おののきは彼らに臨み、その苦しみは産みの苦しみをする女のようであった。」(6節)
詩篇作者は男性かもしれません。女性の出産の苦しみを想像して表現したのでしょう。
「あなたは東風を起してタルシシの舟を破られた。」(7節)
タルシシは地中海で船で交易をしていました。これはヨナのことかもしれません。ヨナは神から預言者としての使命を与えられましたが、タルシシ行きの船に乗りました。神は逃げないように暴風で船を難破しようとしました。(ヨナ書1章)
「神よ、あなたの誉は、あなたのみ名のように、地のはてにまで及びます。あなたの右の手は勝利で満ちています。」(10節)
神の誉が全地に広がっていくこと、そして神の勝利がもたらされると言います。
「あなたのさばきのゆえに、シオンの山を喜ばせ、ユダの娘を楽しませてください。」(11節)
神の正しい裁きで、公正な判断が示されると、エルサレムの住民もイスラエル国民も喜び楽しむことでしょう。
「シオンのまわりを歩き、あまねくめぐって、そのやぐらを数え、その城壁に心をとめ、そのもろもろの殿をしらべよ。これはあなたがたが後の代に語り伝えるためである。」(12,13節)
エルサレムも他の都市も城壁で周りを囲んでその中に住民が居ます。王たちが驚いた都市ですが、住んでいる住民にとっては当たり前に思うかもしれません。多くの塔もあったようですが、今は城壁の一部だけ残っています。イエス・キリストの預言どおりになりました。「そこでイエスは彼らにむかって言われた、『あなたがたは、これらすべてのものを見ないか。よく言っておく。その石一つでもくずされずに、そこに他の石の上に残ることもなくなるであろう』。」(マタイ24:2)そしてエルサレムの城壁は西暦70年に崩されました。
「これこそ神であり、世々かぎりなくわれらの神であって、とこしえにわれらを導かれるであろう。」(14節)神は永遠に我々を導かれます。