主な活動場所
横浜市鶴見区社会福祉協議会の
団体交流室

 詩篇61

2025-01-24

美しい詩を読むと心が豊かになります。本当はメロディーがあったはずです。
聖歌隊の指揮者によって琴にあわせてうたわせたダビデの歌のようです。
「神よ、わたしの叫びを聞いてください。わたしの祈に耳を傾けてください。」(1節)
ダビデは多くの危機を経験しています。命の危機も度々ありました。叫ぶようにして祈ったようです。
「わが心のくずおれるとき、わたしは地のはてからあなたに呼ばわります。わたしを導いて/わたしの及びがたいほどの高い岩に/のぼらせてください。」(2節)
ダビデは王でしたが、心が折れる時もあって、エルサレムから遠く離れた場所からも祈ったのでしょう。そして自分では上ることができない高い岩の上に登らせて欲しいと願うのです。これはエルサレムの神殿に象徴されていた、神の住まう天上に導かれたいと願っていたのでしょう。
「あなたはわたしの避け所、敵に対する堅固なやぐらです。」(3節)
神の住まうところは、敵が攻め込むことのできない堅固な塔のようです。
「わたしをとこしえにあなたの幕屋に住まわせ、あなたの翼の陰にのがれさせてください。」(4節)
当時は、神の神殿は地上にありませんでした。あるのは幕屋(テント)です。それでもダビデはそこにとこしえに住み、敵から守られたいと願うのです。
「神よ、あなたはわたしのもろもろの誓いを聞き、み名を恐れる者に賜わる嗣業を/わたしに与えられました。」(5節)
ダビデは多くの願いをしましたが、それは誓いとして神に受け入れられたようです。それで神はダビデにイスラエル地方を与えたのです。
「どうか王のいのちを延ばし、そのよわいをよろずよに至らせてください。」(6節)
これはダビデもそうですが、その子孫にも長生きを願っています。
「彼をとこしえに神の前に王たらしめ、いつくしみとまこととに命じて/彼を守らせてください。」(7節)
これはダビデの家系から生まれた、イエス・キリストを示しているようです。ルカ1章31~33
節に「その子をイエスと名づけ~主なる神は彼に父ダビデの王座をお与えになり、彼はとこしえにヤコブの家を支配し、その支配は限りなく続くでしょう」とあるのです。ですから永久に神の前で王であるのは、イエス・キリストなのです。
「そうすればわたしはとこしえにみ名をほめうたい、日ごとにわたしのもろもろの誓いを果すでしょう。」(8節)
ダビデも将来、イエス・キリストの支配のもとで永遠に神の御名をほめ歌うことでしょう。
ヤハウェ神に誓いをすることもあるでしょう。でも、ダビデが神のもとにいれば誓うような事柄もないかもしれません。なにしろ、すべての人々が神の保護下にあるからです。