詩篇65
2025-01-28

美しい詩を読むと心が豊かになります。本当はメロディーがあったはずです。
聖歌隊の指揮者によってうたわせたダビデの歌、さんびです。
「神よ、シオンにて、あなたをほめたたえることは/ふさわしいことである。人はあなたに誓いを果すであろう。」(1節)
シオンはエルサレムのことです。聖なる都で人々は神をほめ、誓いを果たすのです。
「祈を聞かれる方よ、すべての肉なる者は罪のゆえにあなたに来る。われらのとががわれらに打ち勝つとき、あなたはこれをゆるされる。」(2節)
人々は神から見れば罪人です。神から咎められることがありますが、謙虚になれば許されます。
「あなたに選ばれ、あなたに近づけられて、あなたの大庭に住む人はさいわいである。われらはあなたの家、あなたの聖なる宮の/恵みによって飽くことができる。」(4節)
神から選ばれて、神の都に住める人は幸福でしょう。これは天への復活でしょうか?
「あなたは大能を帯び、そのみ力によって、もろもろの山を堅く立たせられる。あなたは海の響き、大波の響き、もろもろの民の騒ぎを静められる。」(6,7節)
神は、山も海も大波もすべて制御しておられ、人々の騒乱を鎮めることもできます。
「あなたは地に臨んで、これに水をそそぎ、これを大いに豊かにされる。神の川は水で満ちている。あなたはそのように備えして/彼らに穀物を与えられる。」(9節)
川の水が豊かにあれば、穀物もよく育つでしょう。
「またその恵みをもって年の冠とされる。あなたの道にはあぶらがしたたる。」(11節)
豊作になれば、輝かしい年となります。神への道は豊穣の道となるのです。
「野の牧場はしたたり、小山は喜びをまとい、牧場は羊の群れを着、もろもろの谷は穀物をもっておおわれ、彼らは喜び呼ばわって共に歌う。」(12,13節)
牧場は潤っているので草木も沢山生えることでしょう。小山も緑に覆われているのでしょう。そして、牧場には多くの羊が群れなしていて、谷間には穀物が実りをもたらすのでしょう。このような地域で暮らせるのであれば、喜びに満ち溢れて鼻歌でも歌いたくなるでしょう。
これは、ダビデの神への感謝の詩ですね。ある程度地域の紛争が落ち着いて、平和で豊かな時代になったのかもしれません。誰でも戦争は嫌です。平和を望みます。その平和は、統治がしっかりしていないと崩れてしまいます。
明治維新の時代ですが、欧米列強は日本を侵略するつもりでした。15世紀から始まった植民地政策はアフリカ、インド、中国を経て日本に近づいていました。アメリカは太平洋に進出してハワイ、フィリピンに侵略していました。日本が植民地にならずに済んだのは、志士たちの働きのおかげです。そうでなければ、アメリカの植民地になっていたはずです。
平和を維持するには、何らかの力が必要だと思います。