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横浜市鶴見区社会福祉協議会の
団体交流室

 詩篇78

2025-02-14

美しい詩を読むと心が豊かになります。本当はメロディーがあったはずです。
アサフのマスキールの歌です。マスキールはどういう意味か不明です。
「わが民よ、わが教を聞き、わが口の言葉に耳を傾けよ。わが民よ、わが教を聞き、わが口の言葉に耳を傾けよ。」(1,2節)ここから過去の出来事を語ります。
「神はエジプトの地と、ゾアンの野で/くすしきみわざを彼らの先祖たちの前に行われた。神は海を分けて彼らを通らせ、水を立たせて山のようにされた。」(12,13節)
ゾアンはエジプトの王のいた都のようです。そこでモーセとアロンが多くの奇跡を神の力で行ったこと、紅海の水を分けてイスラエルの民を導いたことを語ります。
「ところが彼らはなお神にむかって罪をかさね、荒野でいと高き者にそむき、おのが欲のために食物を求めて、その心のうちに神を試みた。」(17,18節)
これは出エジプト16章の事柄で、荒野には食物がないことの不満を言ったことのようです。
人々は神を試みます。「神はできるだろうか」(19,20節)
「それゆえ、主は聞いて憤られた。火はヤコブにむかって燃えあがり、怒りはイスラエルにむかって立ちのぼった。」(21節)神を試すことは、神への不信で、神も怒ります。
「神はエジプトでもろもろのしるしをおこない、ゾアンの野でもろもろの奇跡をおこない、」(43節)エジプトでの10の災いを思い返します。さらにイスラエルの反逆は続きます。
「彼らは高き所を設けて神を怒らせ、刻んだ像をもって神のねたみを起した。」(58節)
高き所でパレスチナ地方の異教の神を崇拝していて、偶像も用いられていました。
「そのとき主は眠った者のさめたように、勇士が酒によって叫ぶように目をさまして、そのあだを撃ち退け、とこしえの恥を彼らに負わせられた。」(65,66節)
イスラエル民族は、一時神から怒りと妬みを起こさせ、戦いに負けるようになりました。その後、神は目覚めて、敵を撃ち退けたのです。
「神はそのしもべダビデを選んで、羊のおりから取り、乳を与える雌羊の番をするところからつれて来て、その民ヤコブ、その嗣業イスラエルの牧者とされた。こうして彼は直き心をもって彼らを牧し、巧みな手をもって彼らを導いた。」(70~72節)
イスラエル民族の長い歴史を歌にしています。エジプトの地でイスラエル民族は奴隷状態でした。神はモーセを選び、その兄アロンを祭司として遣わし、出エジプトを成し遂げます。多くの奇跡を神は行いましたが、イスラエル民族は反抗的でした。荒野で水がない、肉がないと不平を述べました。その都度神は、天から食料を調達して人々が飢えることのないようにしてこられました。イスラエル国の王としてダビデを選びますが、なぜイスラエル民族は、これほどまでに反抗的なのでしょう。不思議です。
でも、自分のことを思い返してみましょう。毎日、太陽の恵み、雨の恵みで食物が得られるようにしていることに感謝してますか?神に祈れる特権に感謝してますか?神の取り決めに感謝してますか?生きていることに感謝してますか?宇宙は愛で成り立っています。