詩篇107
2025-04-24

美しい詩を読むと心が豊かになります。本当はメロディーがあったはずです。
「『主に感謝せよ、主は恵みふかく、そのいつくしみはとこしえに絶えることがない』と、」(1節)この言葉は106篇と同じ言葉ですから同一人物が作詩したのかもしれません。第5巻になります。
「主にあがなわれた者は言え。主は彼らを悩みからあがない、もろもろの国から、東、西、北、南から彼らを集められた。」(2,3節)
これはイエス・キリストの犠牲の死のことかもしれません。現在イスラエルは建国されて東西南北からユダヤ人が集められました。でも、エルサレムの地ではなく霊的な集合かもしれません。
「彼らはその悩みのうちに主に呼ばわったので、主は彼らをその悩みから救い、暗黒と深いやみから彼らを導き出して、そのかせをこわされた。」(13,14節)
離散していたユダヤ人は多くの悩みを経験していました。神はそうした人々を救い、闇の世界から導き、囚われの枷を壊してくださったのです。これも霊的な意味かもしれません。「主は青銅のとびらをこわし、鉄の貫の木を断ち切られたからである。ある者はその罪に汚れた行いによって病み、その不義のゆえに悩んだ。彼らはすべての食物をきらって、死の門に近づいた。」(16~18節)
囚われた人々を救うために、神は扉を壊し、閂を断ち切ります。これも霊的な食物を摂らず悩み死にそうだったのでしょう。
「彼らはその悩みのうちに主に呼ばわったので、主は彼らをその悩みから救い、そのみ言葉をつかわして、彼らをいやし、彼らを滅びから助け出された。」(19,20節)
神は悩める人々を救うためにみ言葉を遣わしたようです。これはイエス・キリストのことでしょう。ヨハネ1:1~14に「言葉は神と共にいて~言葉は人間となって~一人子が父から受けた栄光を目にした」とあるからです。
「主は川を野に変らせ、泉をかわいた地に変らせ、肥えた地をそれに住む者の悪のゆえに塩地に変らせられる。」(33,34節)
悪人に対して、神は川を野原にし、泉を涸らし、肥えた地も塩地にします。
「主は野を池に変らせ、かわいた地を泉に変らせ、飢えた者をそこに住まわせられる。こうして彼らはその住むべき町を建て、畑に種をまき、ぶどう畑を設けて/多くの収穫を得た。」(35~37節)善人に対して、神は人が住むのに良い地に変えられるのです。
「正しい者はこれを見て喜び、もろもろの不義はその口を閉じた。」(42節)
義なる人々は神の御業を見て喜びます。その口から不義が出ることはありません。
「すべて賢い者はこれらの事に心をよせ、主のいつくしみをさとるようにせよ。」(43節)
賢明な人は、これらの出来事を心にしっかりと記憶するでしょう。そして神の慈しみを悟るようになるはずです。神は義なる方です。義を愛し、不義を憎みます。我々もそのように、神の御性格に沿いたいものです。