詩篇109
2025-05-02

美しい詩を読むと心が豊かになります。本当はメロディーがあったはずです。
聖歌隊の指揮者によって歌わせたダビデの歌です。
「わたしのほめたたえる神よ、もださないでください。彼らは悪しき口と欺きの口をあけて、わたしにむかい、偽りの舌をもってわたしに語り、恨みの言葉をもってわたしを囲み、ゆえなくわたしを攻めるのです。」(1~3節)
ダビデに敵対する者達が欺きと偽りと恨みでダビデを囲みます。ダビデは神に助けを求めています。
「彼らはわが愛にむくいて、わたしを非難します。しかしわたしは彼らのために祈ります。彼らは悪をもってわが善に報い、恨みをもってわが愛に報いるのです。」(4,5節)
ダビデは愛と善を示すのに、敵対者は非難し悪を返してきます。でも、ダビデは彼らに対して祈るようです。これはイエス・キリストが地上での活動に宗教指導者らが敵対していた事に似ています。
「彼がさばかれるとき、彼を罪ある者とし、その祈を罪に変えてください。」(7節)
敵対者が裁かれるときは、罪人として、その祈りも罪に変えるように願います。
「彼にいつくしみを施す者はひとりもなく、またそのみなしごをあわれむ者もなく、その子孫を絶えさせ、その名を次の代に消し去ってください。」(12,13節)
敵対者に恵は与えられず、孤児も憐れまれず、子孫が絶えるように願います。
「これは彼がいつくしみを施すことを思わず、かえって貧しい者、乏しい者を責め、心の痛める者を殺そうとしたからです。」(16節)
敵対者は慈しみの心がなく、貧しい者、心痛める者を亡き者にしようとしたからです。
「わたしは貧しく、かつ乏しいのです。わたしの心はわがうちに傷ついています。」(22節)
ダビデ自身が、霊的に貧しく心痛めていることを吐露します。
「彼はのろいを衣のように着た。のろいを水のようにその身にしみこませ、油のようにその骨にしみこませてください。」(18節)
敵対者の呪いが自分の身体にしみこみ骨に達していることを願うのです。
「わが神、主よ、わたしをお助けください。あなたのいつくしみにしたがって、わたしをお救いください。」(26節)
ダビデは敵対者から救われることをヤハウェ神に祈ります。
「わたしはわが口をもって大いに主に感謝し、多くの人のなかで主をほめたたえます。」(30節)ダビデは、このように敵対者から呪われて傷ついていましたが、神への感謝を忘れません。人々の前でも褒め称えることを続けるのです。
「主は貧しい者の右に立って、死罪にさだめようとする者から/彼を救われるからです。」(31節)神は心貧しい者の力となって、死罪に定めようとする者から救います。イエス・キリストは死罪に定めらえましたが、神がイエスを復活させました。