創世記4
2025-07-10

創世記は旧約聖書の初めの書です。作者はモーセのようです。
「人はその妻エバを知った。彼女はみごもり、カインを産んで言った、『わたしは主によって、ひとりの人を得た』。」 (1節)
アダムは女にエバと名付けました。そしてエバはカインを生みます。ヤハウェ神が人をその日に死なせなかったので、子孫をもうけることができたのです。
「彼女はまた、その弟アベルを産んだ。アベルは羊を飼う者となり、カインは土を耕す者となった。」(2節)子供は額に汗して食物を得ることになったのです。
「カインは地の産物を持ってきて、主に供え物とした。アベルもまた、その群れのういごと肥えたものとを持ってきた。主はアベルとその供え物とを顧みられた。しかしカインとその供え物とは顧みられなかったので、カインは大いに憤って、顔を伏せた。」(3~5節)
カインは農産物を捧げ、アベルは羊の初子を捧げます。神は捧げものの内容ではなく、罪の意識がどの程度かで顧みたのでしょう。
「彼らが野にいたとき、カインは弟アベルに立ちかかって、これを殺した。」(8節)
人類最初の殺人が行われました。兄は弟が神に顧みられたことが許せなかったのです。
「主は言われた、『あなたは何をしたのです。あなたの弟の血の声が土の中からわたしに叫んでいます。」(10節)
ヤハウェ神はすべて知っていますが、カインに、流された血を、つまり命の意味を考えて欲しかったのです。
「カインはその妻を知った。彼女はみごもってエノクを産んだ。カインは町を建て、その町の名をその子の名にしたがって、エノクと名づけた。」(17節)
当時はアダムとエバの子供たちの間で近親結婚したのでしょう。
「アダムはまたその妻を知った。彼女は男の子を産み、その名をセツと名づけて言った、『カインがアベルを殺したので、神はアベルの代りに、ひとりの子をわたしに授けられました』。」(25節)
エバはセツを生みます。アベルが殺されたので、セツの子孫からイエス・キリストが生まれます。
「イエスは~エノス、セツ、アダムに至る。そしてアダムは神の子であった。」(ルカ3:23~38)
「セツにもまた男の子が生れた。彼はその名をエノスと名づけた。この時、人々は主の名を呼び始めた。」(26節)
アダムにセツ、エノスと子孫が生まれました。この時とはエノスの時代でしょう。神の名前がヤハウェということを知っていたようです。それまでは神様とかお父様とか言っていたのかもしれません。ルカ伝にあるようにアダムは神の子でした。神自ら自分たちに似せて創造したのですから、アダムとその子孫が罪の結果として死ぬことは悲しい事柄だったに違いありません。しかし、神は偽ることができず、死罪を言い渡しました。