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横浜市鶴見区社会福祉協議会の
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 創世記9

2025-07-18

創世記は旧約聖書の初めの書です。作者はモーセのようです。
「神はノアとその子らとを祝福して彼らに言われた、『生めよ、ふえよ、地に満ちよ。」(1節)アダムとエバに言われた言葉を、神は再度ノアとその家族に言います。
「すべて生きて動くものはあなたがたの食物となるであろう。さきに青草をあなたがたに与えたように、わたしはこれらのものを皆あなたがたに与える。」(3節)
かつての食物は果実とか穀物だけでしたが、動物も食物として良いと言われます。
「しかし肉を、その命である血のままで、食べてはならない。」(4節)
動物には血が流れています。その血は命を意味するのです。
「わたしが雲を地の上に起すとき、にじは雲の中に現れる。こうして、わたしは、わたしとあなたがた、及びすべて肉なるあらゆる生き物との間に立てた契約を思いおこすゆえ、水はふたたび、すべて肉なる者を滅ぼす洪水とはならない。」(14,15節)
雨上がりに虹がでますが、これは神と人との契約の印です。肉なる者を滅ぼす洪水は二度と行さないというものです。
「箱舟から出たノアの子らはセム、ハム、ヤペテであった。ハムはカナンの父である。」(18節)ハムに対して子供の名はカナンと記します。
「さてノアは農夫となり、ぶどう畑をつくり始めたが、彼はぶどう酒を飲んで酔い、天幕の中で裸になっていた。カナンの父ハムは父の裸を見て、外にいるふたりの兄弟に告げた。」(20~22節)事件が起きました。
「セムとヤペテとは着物を取って、肩にかけ、うしろ向きに歩み寄って、父の裸をおおい、顔をそむけて父の裸を見なかった。」(23節)
セムとヤペテは父の裸を見ないように、後ろ向きで父に着物を着せます。
「やがてノアは酔いがさめて、末の子が彼にした事を知ったとき、彼は言った、/『カナンはのろわれよ。彼はしもべのしもべとなって、/その兄弟たちに仕える』。」(24,25節)
ハムの行為を知ってノアは言います。「カナンは呪われよ」というのは、ハムはすでにカナンの父であり、その子であるカナンが呪われるのは子孫まで呪われることを指していたのでしょう。
「『セムの神、主はほむべきかな、/カナンはそのしもべとなれ。神はヤペテを大いならしめ、/セムの天幕に彼を住まわせられるように。カナンはそのしもべとなれ』。」(26,27節)
セムが長男でしたから、ヤペテはその保護のもとに置かれるのでしょう。そしてカナンはセムとヤペテの僕となるように言うのです。
この事件は、父親の権威について子供がどのように振舞うかを示しています。ハムは父の裸を見て年上の兄弟に告げ口したようで、何の行動もしませんでした。
「ノアは洪水の後、なお三百五十年生きた。ノアの年は合わせて九百五十歳であった。そして彼は死んだ。」(28,29節)ノアは高齢に達して寿命を全うしたのです。