創世記10
2025-07-22

創世記は旧約聖書の初めの書です。作者はモーセのようです。
「ノアの子セム、ハム、ヤペテの系図は次のとおりである。洪水の後、彼らに子が生れた。」(1節)
セム、ハム、ヤぺテに子供が生まれたのは、洪水後のことでした。10章はノアの家系が書書かれています。
「ハムの子孫はクシ、ミツライム、プテ、カナンであった。クシの子孫はセバ、ハビラ、サブタ、ラアマ、サブテカであり、ラアマの子孫はシバとデダンであった。クシの子はニムロデであって、このニムロデは世の権力者となった最初の人である。」(6~8節)
ハムの子にクシとカナンがいたことが記されています。クシの子のニムロデは世の権力者となった最初の人らしく、きっと地域を治めたのでしょう。
「彼は主の前に力ある狩猟者であった。これから『主の前に力ある狩猟者ニムロデのごとし』ということわざが起った。」(9節)
力ある狩猟者であるニムロデは、ヤハウェ神に敵対的な態度をとったのかもしれません。本来なら主とか王は神おひとりのはずです。権力を持つと神を狩る態度になったかもしれません。ニムロデはバビロニア神話ではマルデュクと呼ばれたようです。
「彼の国は最初シナルの地にあるバベル、エレク、アカデ、カルネであった。」(10節)
ニムロデはバベルの王でもあったようです。シナルの地は現在のイラク南部です。
「セムにも子が生れた。セムはエベルのすべての子孫の先祖であって、ヤペテの兄であった。セムの子孫はエラム、アシュル、アルパクサデ、ルデ、アラムであった。」(21,22節)
セムはヤぺテの兄でした。セムからアルパクサデが生まれます。
「彼らが住んだ所はメシャから東の山地セパルに及んだ。」(30節)
セムの子孫はメソポタミア地方に住んだようです。
「これらはノアの子らの氏族であって、血統にしたがって国々に住んでいたが、洪水の後、これらから地上の諸国民が分れたのである。」(32節)
神の命令に従って、ノアの子孫は各地に住んで国を造ったのでしょう。血統ということで、セム族、ハム族、ヤペテ族に分かれたのでしょう。それぞれの氏族は国を形成していったと思われます。現在でも言語学者はセム語族とかハム語族とか使うことがあるようです。
セム語族は中東地域でハム語族はエジプト地域のようです。
セムの子孫がイエス・キリストに繋がります。
「イエスは活動を開始した時、およそ30歳で、人々の意見では、ヨセフの子であった。ヨセフの父はヘリで、さかのぼると~カイナン、アルパクサデ、セム、ノア」(ルカ3:23~
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聖書は正確に家系を示しています。アダムから始まる人類歴史を正確に示しているのは聖書だけです。神話ではなく正確な歴史書です。