創世記11
2025-07-23

創世記は旧約聖書の初めの書です。作者はモーセのようです。
「全地は同じ発音、同じ言葉であった。時に人々は東に移り、シナルの地に平野を得て、そこに住んだ。」(1,2節)
アダムが話していた言葉はヘブライ語だったようです。そして現在のイラクに住みます。
「彼らはまた言った、『さあ、町と塔とを建てて、その頂を天に届かせよう。そしてわれわれは名を上げて、全地のおもてに散るのを免れよう』。」(4節)
そこの人々は町を造り、塔を建てます。天に届く塔にして、全地に散るのを防ぐのです。
「主は~言われた、『民は一つで、みな同じ言葉である。彼らはすでにこの事をしはじめた。彼らがしようとする事は、もはや何事もとどめ得ないであろう。さあ、われわれは下って行って、そこで彼らの言葉を乱し、互に言葉が通じないようにしよう』。」(5~7節)
神のご意思は人々が地に広がることでした。それを成すには言葉を通じないようにすることでした。
「これによってその町の名はバベルと呼ばれた。主がそこで全地の言葉を乱されたからである。主はそこから彼らを全地のおもてに散らされた。」(9節)
塔を建てようとしたのは権力者のニムロデでしょう。バベルとは混乱という意味です。
ヤハウェ神に敵対する行為は、神が直接関わって事を正します。塔は建築中止になります。
ここから、セムから始まる家系を正確に記述しています。
「セムの系図は次のとおりである。セムは百歳になって洪水の二年の後にアルパクサデを生んだ。」(11節)
「ナホルはテラを生んで後、百十九年生きて、男子と女子を生んだ。テラは七十歳になってアブラム、ナホルおよびハランを生んだ。」(25,26節)
テラの子がアブラム、ナホル、ハランです。
「ハランはロトを生んだ。」(27節)
「アブラムとナホルは妻をめとった。アブラムの妻の名はサライといい、ナホルの妻の名はミルカといってハランの娘である。ハランはミルカの父、またイスカの父である。」(29節)
アブラムは後のアブラハムです。妻はサライです、サライも後にサラと改名します。ナホルはハランの娘を妻にします。つまり姪を妻にしたのです。当時は同族結婚は珍しいものではなかったようです。言葉が通じるのは同族の者に限られていたでしょうし、遠方に行って妻を探すことはあまりなかったようです。
「テラはその子アブラムと、ハランの子である孫ロトと、子アブラムの妻である嫁サライとを連れて、カナンの地へ行こうとカルデヤのウルを出たが、ハランに着いてそこに住んだ。」(31節)
カナンは現在のイスラエル地域で、ウルは遺跡がイラクにあります。歴史の事実です。