創世記16
2025-07-29

創世記は旧約聖書の初めの書です。作者はモーセのようです。
「アブラムの妻サライは子を産まなかった。彼女にひとりのつかえめがあった。エジプトの女で名をハガルといった。」(1節)
アブラムの妻には仕え女がいて、エジプト人で名前がハガルです。
「サライはアブラムに言った、『主はわたしに子をお授けになりません。どうぞ、わたしのつかえめの所におはいりください。彼女によってわたしは子をもつことになるでしょう』。アブラムはサライの言葉を聞きいれた。」(2節)
当時はそばめを持つことは普通だったのかもしれません。サライは自分に子供ができないので仕え女がアブラムの子を宿すことを決意するのです。
「彼はハガルの所にはいり、ハガルは子をはらんだ。彼女は自分のはらんだのを見て、女主人を見下げるようになった。」(4節)
ハガルは妊娠したことで主人のサライを見下げたようです。
「そこでサライはアブラムに言った、『わたしが受けた害はあなたの責任です。わたしのつかえめをあなたのふところに与えたのに、彼女は自分のはらんだのを見て、わたしを見下げます。どうか、主があなたとわたしの間をおさばきになるように』。」(5節)
当時、妊娠できない女性は見下されていました。サライは神に裁きを委ねたようです。
「アブラムはサライに言った、『あなたのつかえめはあなたの手のうちにある。あなたの好きなように彼女にしなさい』。そしてサライが彼女を苦しめたので、彼女はサライの顔を避けて逃げた。」(6節)アブラムは冷静でした。サライの仕え女なので、サライに決断させます。ハガルはサライの厳しい扱いに逃げ出したようです。
「主の使は彼女に言った、『あなたは女主人のもとに帰って、その手に身を任せなさい』。主の使はまた彼女に言った、『わたしは大いにあなたの子孫を増して、数えきれないほどに多くしましょう』。」(9,10節)
神の使い(天使)はハガルにサライのもとに帰るように促します。そしてハガルの子孫が増えることを予告します。
「主の使はまた彼女に言った、『あなたは、みごもっています。あなたは男の子を産むでしょう。名をイシマエルと名づけなさい。主があなたの苦しみを聞かれたのです。」(11節)
神の使いは男の子を生むと予告します。そして名前を授けます。ハガルもヤハウェ神に祈っていたのでしょう。
「ハガルはアブラムに男の子を産んだ。アブラムはハガルが産んだ子の名をイシマエルと名づけた。」(15節)
アブラムは神の使いの言葉を信じ、そのように男の子にイシマエルと名付けます。
「ハガルがイシマエルをアブラムに産んだ時、アブラムは八十六歳であった。」(16節)
当時、今から4千年程前ですが、アブラムは長生きで、体力もありました。