創世記19
2025-08-05

創世記は旧約聖書の初めの書です。作者はモーセのようです。
「そのふたりのみ使は夕暮にソドムに着いた。そのときロトはソドムの門にすわっていた。ロトは彼らを見て、立って迎え、地に伏して、言った、『わが主よ、どうぞしもべの家に立寄って足を洗い、お泊まりください。そして朝早く起きてお立ちください』」(1,2節)
神のみ使いを見て、ロトは家に泊まるように懇願します。アブラハムと同じもてなしです。
「ところが彼らの寝ないうちに、ソドムの町の人々は、若い者も老人も、民がみな四方からきて、その家を囲み、ロトに叫んで言った、『今夜おまえの所にきた人々はどこにいるか。それをここに出しなさい。われわれは彼らを知るであろう』。」(4,5節)
ソドムの人々はふたりのみ使いと不純な性行為を求めたようです。ユダ7節に「ソドムとゴモラと周りの町も、甚だしい性的不道徳に溺れ、不自然な肉欲を満たそうとしました。」とあるからです。
「ロトは~言った、『兄弟たちよ、どうか悪い事はしないでください。わたしにまだ男を知らない娘がふたりあります。わたしはこれをあなたがたに、さし出しますから、好きなようにしてください。ただ、わたしの屋根の下にはいったこの人たちには、何もしないでください』。」(6~8節)
ロトはふたりのみ使いを守るために、自分の娘を差し出す覚悟を示しました。
「ふたりはロトに言った、『ほかにあなたの身内の者がここにおりますか。あなたのむこ、むすこ、娘およびこの町におるあなたの身内の者を、皆ここから連れ出しなさい。われわれがこの所を滅ぼそうとしているからです。人々の叫びが主の前に大きくなり、主はこの所を滅ぼすために、われわれをつかわされたのです』。」(12,13節)
み使いはロトの身内の者を助けるために、都市から出るように言います。都市を滅ぼすからです。
「急いでそこへのがれなさい。あなたがそこに着くまでは、わたしは何事もすることができません』。これによって、その町の名はゾアルと呼ばれた。」(22節)
ロトの提案は近くの町に逃げることで、み使いはそれを認めます。ゾアルは小さいという意味です。
「主は硫黄と火とを主の所すなわち天からソドムとゴモラの上に降らせて、これらの町と、すべての低地と、その町々のすべての住民と、その地にはえている物を、ことごとく滅ぼされた。」(24,25節)創世記18章にあったようにソドムとゴモラの都市に正しい者が10人もいなかったので、滅ぼしたのです。
「しかしロトの妻はうしろを顧みたので塩の柱になった。」(26節)
み使いから「うしろをふりかえって見てはならない。」(17節)と言われていたのに、ロトの妻は残してきた物がどうなったか不安で振り返り、塩の柱になったのです。ソドムやゴモラの遺跡は特定されていませんが、死海の近辺で塩分濃度の高い場所だったのでしょう。