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 時事ネタ33

2025-08-09

大川原化工機事件を知っていますか?
2020年に警視庁公安部が、生物兵器の製造に転用可能な噴霧乾燥機を経済産業省に許可を得ずに中国に輸出したとして、同社の代表取締役ら3名を逮捕した事件です。
代表取締役らは当初から無罪を主張していたが、保釈も認められず、相談役は死去し、社員はうつ病を発症したようです。
東京地検は公訴を取り下げ、刑事事件は終了となりました。
その後、会社関係者と遺族は国と東京都に約5億6500万円の損害賠償を東京地検に提訴しました。また、刑事補償請求もしていました。
そして、東京地検は刑事補償請求金額の上限の1130万円を支払う決定をしました。
つまり、この事件は無罪の人間を刑事事件に仕立てた冤罪でした。
その後、国と都は判決不服で東京高裁に控訴しましたが、2025年5月に警察と検察の違法性を認めて、国と都に1億6600万円の賠償を命じました。
2025年6月に国と都は上告しないことを表明したので、高裁での判決が確定しました。
警視庁公安部は事実を明らかにして犯罪を防ぐのが目的のはずです。その公安部が冤罪をでっち上げたわけですから、謝罪すべきでしょう。
警視庁も東京地検も謝罪したようですが、謝罪だけで済む問題でしょうか?
2025年8月7日に警視庁公安部の幹部、捜査員を処分したようですが、減給1か月とか処分が軽すぎると思いませんか?そして退職した者はすでに処分相当として、自主返納を求めるというものでした。
警視庁も地検も腐っているとしか思えません。身内の処分に甘すぎます。これも現政権のせいでしょうか?法を守るべき職員が、違法な捜査や立件をしているのです。全く監督責任が問われていないようです。
二度と冤罪を生み出さない方法を考える必要があります。
以前のブログで袴田事件の冤罪についても書きましたが、警察官は常にビデオ録画を義務付けて、取り調べもビデオ撮影する。地検での立件においても審議内容をビデオ撮影する。
こうしたことでもしない限り、冤罪はなくならないかもしれません。
身近なところでは、満員電車で痴漢の冤罪があったりします。
警察官、検察官は人を見たら泥棒と思えではなく、確かな証拠で科学的に事件を扱ってもらいたいものです。今でも事件は起きている可能性があります。殺人事件であっても未解決であったり、自殺扱いになったりしているのです。
法律で縛り上げるのが良いとは思いませんが、法律の前に自分の行動が人間として愛に基づくものであるか自省してもらいたいものです。
誰でも間違いは犯します。間違いを間違いとして認めることが、人間として正しい生き方ではないでしょうか?