創世記25
2025-08-13

創世記は旧約聖書の初めの書です。作者はモーセのようです。
「アブラハムの生きながらえた年は百七十五年である。アブラハムがヘテの人々から、買い取った畑であって、そこにアブラハムとその妻サラが葬られた。」(8,10節)
アブラハムはサラの死後40年ほど生きた後に同じ洞穴に葬られます。そして、アブラハムの子であるイシマエルもイサクも子をもうけます。
「イサクは妻が子を産まなかったので、妻のために主に祈り願った。主はその願いを聞かれ、妻リベカはみごもった。」(21節)
子が生まれるのは神の恵みによるのです。
「ところがその子らが胎内で押し合ったので、リベカは言った、『こんなことでは、わたしはどうなるでしょう』。彼女は行って主に尋ねた。」(22節)
リベカの胎内には二人の子がいたようです。
「主は彼女に言われた、/『二つの国民があなたの胎内にあり、/二つの民があなたの腹から別れて出る。一つの民は他の民よりも強く、/兄は弟に仕えるであろう』。」(23節)
ヤハウェ神は将来の二人の子のいくすえを預言します。兄が弟に仕えるのです。
「さきに出たのは赤くて全身毛ごろものようであった。それで名をエサウと名づけた。その後に弟が出た。その手はエサウのかかとをつかんでいた。それで名をヤコブと名づけた。」(25,26節)
エサウは毛深いという意味です。ヤコブは奪い取る者という意味です。
「ある日ヤコブが、あつものを煮ていた時、エサウは飢え疲れて野から帰ってきた。エサウはヤコブに言った、『わたしは飢え疲れた。お願いだ。赤いもの、その赤いものをわたしに食べさせてくれ』。彼が名をエドムと呼ばれたのはこのためである。」(29,30節)
エサウは狩猟に出かけてかなり疲れて帰ってきます。その時ヤコブは煮込み料理を作っていました。ボルシチのように赤い色をしていたのでしょう。エサウは「赤いもの」と言ったのでエドムと呼ばれます。エドムは赤いという意味です。
「ヤコブは言った、『まずあなたの長子の特権をわたしに売りなさい』。」(31節)
当時は長子の特権があり、基本的に長子が家督を譲り受けることになっていました。
「エサウは言った、『わたしは死にそうだ。長子の特権などわたしに何になろう』。」(32節)
エサウはよほど空腹だったのでしょう。
「ヤコブはまた言った、『まずわたしに誓いなさい』。彼は誓って長子の特権をヤコブに売った。」(33節)
口約束でも誓うとなれば、その約束は必ず履行しなければならないのです。
「そこでヤコブはパンとレンズ豆のあつものとをエサウに与えたので、彼は飲み食いして、立ち去った。このようにしてエサウは長子の特権を軽んじた。」(34節)
エサウは、パンとレンズ豆の煮物の引き換えに長子の特権を渡して、権利を放棄しました。