創世記27
2025-08-15

創世記は旧約聖書の初めの書です。作者はモーセのようです。
「イサクは年老い、目がかすんで見えなくなった時、長子エサウを呼んで言った、『子よ』。彼は答えて言った、『ここにおります』。イサクは言った。『わたしは年老いて、いつ死ぬかも知れない。」(1,2節)
高齢になってイサクは目が不自由になり、長子のエサウを呼びます。
「それであなたの武器、弓矢をもって野に出かけ、わたしのために、しかの肉をとってきて、わたしの好きなおいしい食べ物を作り、持ってきて食べさせよ。わたしは死ぬ前にあなたを祝福しよう』。」(3,4節)
イサクは死ぬ前に長子のエサウを祝福しようとします。この会話を妻のリベカは聞きます。
「それで、子よ、わたしの言葉にしたがい、わたしの言うとおりにしなさい。群れの所へ行って、そこからやぎの子の良いのを二頭わたしの所に取ってきなさい。わたしはそれで父のために、父の好きなおいしい食べ物を作りましょう。あなたはそれを持って行って父に食べさせなさい。父は死ぬ前にあなたを祝福するでしょう』。」(8~10節)
リベカは愛するヤコブに、父イサクから祝福を得るように画策します。
「ヤコブは母リベカに言った、『兄エサウは毛深い人ですが、わたしはなめらかです。おそらく父はわたしにさわってみるでしょう。そうすればわたしは父を欺く者と思われ、祝福を受けず、かえってのろいを受けるでしょう』。」(11,12節)
ヤコブは父をだますことは難しいと言います。
「リベカは家にあった長子エサウの晴着を取って、弟ヤコブに着せ、また子やぎの皮を手と首のなめらかな所とにつけさせ、女が作ったおいしい食べ物とパンとをその子ヤコブの手にわたした。」(15~17節)
リベカはしたたかに、エサウの晴着と子ヤギの皮で見破られないようにします。
「ヤコブが、父イサクに近寄ったので、イサクは彼にさわってみて言った、『声はヤコブの声だが、手はエサウの手だ』。ヤコブの手が兄エサウの手のように毛深かったため、イサクはヤコブを見わけることができなかったので、彼を祝福した。」(22,23節)
「『ああ、わが子のかおりは、/主が祝福された野のかおりのようだ。どうか神が、天の露と、/地の肥えたところと、多くの穀物と、/新しいぶどう酒とをあなたに賜わるように。もろもろの民はあなたに仕え、/もろもろの国はあなたに身をかがめる。あなたは兄弟たちの主となり、/あなたの母の子らは、/あなたに身をかがめるであろう。あなたをのろう者はのろわれ、/あなたを祝福する者は祝福される』。」(27~29節)
こうして、イサクは次男のヤコブを祝福します。
「『兄エサウはあなたを殺そうと考えて、みずから慰めています。~今わたしの言葉に従って、すぐハランにいるわたしの兄ラバンのもとにのがれ、あなたの兄の怒りが解けるまで、しばらく彼の所にいなさい。」(42~44節)リベカの言葉で、ヤコブはハランに逃れます。