創世記29
2025-08-20

創世記は旧約聖書の初めの書です。作者はモーセのようです。
「ヤコブはその旅を続けて東の民の地へ行った。」(1節)ヤコブは井戸のところで人々に尋ねます。井戸は人々が集まるところです。
「ヤコブは彼らに言った、『あなたがたはナホルの子ラバンを知っていますか』。彼らは言った、『知っています』。~ヤコブがなお彼らと語っている時に、ラケルは父の羊と一緒にきた。彼女は羊を飼っていたからである。」(5~9節)出会いは井戸なのです。
「ヤコブは母の兄ラバンの娘ラケルと母の兄ラバンの羊とを見た。そしてヤコブは進み寄って井戸の口から石をころがし、母の兄ラバンの羊に水を飲ませた。」(10節)
当時、井戸は石を載せていたようです。ヤコブはその石をころがしのけます。
「ヤコブはラケルに口づけし、声をあげて泣いた。」(11節)
ヤコブは運命的な出会いに感謝したのでしょう。いきなりの口づけでラケルは驚いたことでしょう。多分、頬に口づけしたのでしょう。
「ヤコブはラケルに、自分がラケルの父のおいであり、リベカの子であることを告げたので、彼女は走って行って父に話した。」(12節)ラケルは走って父に事の次第を告げます。
「ラバンは妹の子ヤコブがきたという知らせを聞くとすぐ、走って行ってヤコブを迎え、これを抱いて口づけし、家に連れてきた。そこでヤコブはすべての事をラバンに話した。」(12節)当時も男同士でも口づけをしたようで、親愛の情の表現だと思います。
「さてラバンにはふたりの娘があった。姉の名はレアといい、妹の名はラケルといった。レアは目が弱かったが、ラケルは美しくて愛らしかった。」(16,17節)
「ヤコブはラケルを愛したので、『わたしは、あなたの妹娘ラケルのために七年あなたに仕えましょう』と言った。」(18節)
最初に出会ったラケルに好意をもつのは当然かもしれません。7年仕えるとはヤコブの熱心さの表れでしょう。
「ヤコブはラバンに言った、『期日が満ちたから、わたしの妻を与えて、妻の所にはいらせてください』。」(21節)ヤコブはラケルのために7年間働きました。
「夕暮となったとき、娘レアをヤコブのもとに連れてきたので、ヤコブは彼女の所にはいった。」(23節)なんと、ラケルではなく姉のレアが連れてこられます。当時は明かりもなかったようで顔を確かめられなかったようです。
「どうしてあなたはわたしを欺いたのですか』。」(25節)当然のヤコブの言い分です。
「ラバンは言った、『妹を姉より先にとつがせる事はわれわれの国ではしません。」(26節)
その後、ラケルも与えられますが、さらに7年働かされるのです。
「主はレアがきらわれるのを見て、その胎を開かれたが、ラケルは、みごもらなかった。」(31節)ヤハウェ神は姉のレアが嫌われるのは、好ましく思わなかったようです。
レアはルベン、シメオン、レビ、ユダを生みますが、ラケルは生みません。(32~35節)