創世記32
2025-08-24

創世記は旧約聖書の初めの書です。作者はモーセのようです。
「ヤコブはセイルの地、エドムの野に住む兄エサウのもとに、さきだって使者をつかわした。」(3節)
ヤコブは兄のエサウに会う前に使者を遣わします。
「使者はヤコブのもとに帰って言った、『わたしたちはあなたの兄エサウのもとへ行きました。彼もまたあなたを迎えようと四百人を率いてきます』。」(6節)
兄エサウは400名を率いて出迎えますが、果たして歓迎でしょうか?迎え撃ちでしょうか?
「そこでヤコブは大いに恐れ、苦しみ、共にいる民および羊、牛、らくだを二つの組に分けて、言った、『たとい、エサウがきて、一つの組を撃っても、残りの組はのがれるであろう』。」(7,8節)ヤコブは兄エサウが長子の権利を取られたことで、恨んでいるのではないかと恐れます。
「雌やぎ二百、雄やぎ二十、雌羊二百、雄羊二十、乳らくだ三十とその子、雌牛四十、雄牛十、雌ろば二十、雄ろば十。彼はこれらをそれぞれの群れに分けて、しもべたちの手にわたし、しもべたちに言った、『あなたがたはわたしの先に進みなさい、そして群れと群れとの間には隔たりをおきなさい』。」(14~16節)
かなりの数の家畜を兄エサウに贈り物として届けるように、ヤコブはしもべ達に命じます。
「彼は第二の者にも、第三の者にも、また群れ群れについて行くすべての者にも命じて言った、「あなたがたがエサウに会うときは、同じように彼に告げて、『あなたのしもべヤコブもわれわれのうしろにおります』と言いなさい」。ヤコブは、『わたしがさきに送る贈り物をもってまず彼をなだめ、それから、彼の顔を見よう。そうすれば、彼はわたしを迎えてくれるであろう』と思ったからである。」(19,20節)
ヤコブは3つの群れに分けて、兄エサウに贈り物として家畜らを先に届けるのです。
「ヤコブはひとりあとに残ったが、ひとりの人が、夜明けまで彼と組打ちした。」(24節)
ひとりの人と一晩中、ヤコブは組打ちの試合をしたようです。
「その人は言った、『夜が明けるからわたしを去らせてください』。ヤコブは答えた、『わたしを祝福してくださらないなら、あなたを去らせません』。」(26節)
ヤコブはその人が神からの使者ではないかと考えたようです。ヤコブは兄エサウと会う前に神からの祝福を願ったのでしょう。
「その人は言った、『あなたはもはや名をヤコブと言わず、イスラエルと言いなさい。あなたが神と人とに、力を争って勝ったからです』。」(28節)
イスラエルとは神と闘うという意味です。この人はやはり神の使者だったようです。
「彼はそのもものゆえに歩くのが不自由になっていた。」(31節)これは25節の「その人はヤコブに勝てないのを見て、ヤコブのもものつがいにさわったので、ヤコブのもものつがいが、その人と組打ちするあいだにはずれた。」ためでした。ヤコブは粘り強い人でした。