イザヤ3
2025-10-01

イザヤは旧約聖書の預言者の一人です。新約聖書につながる預言もしています。
「見よ、主、万軍の主は/エルサレムとユダから/ささえとなり、頼みとなるもの――すべてささえとなるパン、すべてささえとなる水――を取り去られる。」(1節)
ヤハウェ神はエルサレム、ユダ王国から生きるための食糧も水も取り去ると言います。
「すなわち勇士と軍人、裁判官と預言者、占い師と長老、五十人の長と身分の高い人、議官と巧みな魔術師、老練なまじない師を取り去られる。」(2,3節)
王国の支えとなっている勇士や裁判官、預言者、長老、魔術師、まじない師も取り去ります。占い師や魔術師、まじない師を神は認めていません。
「わたしはわらべを立てて彼らの君とし、みどりごに彼らを治めさせる。」(3節)
何と、神は幼児や乳児のような者に支配を委ねます。経験のない者ということです。
「その時、人はその父の家で、兄弟をつかまえて言う、『あなたは外套を持っている、わたしたちのつかさびとになって、この荒れ跡をあなたの手で治めてください』と。」(6節)
仲間に対して、外套を持っているというだけで、指導者になって欲しいと言うのです。
「その日、彼は声をあげて言う、『わたしはいやす者となることはできません、わたしの家にはパンもなく、外套もありません、わたしを立てて、民のつかさびとにしないでください』。」(7節)
依頼された者も、実は外套もなく、食糧もありません。とても指導者になれないのです。
「これは彼らの言葉と行いとが主にそむき、その栄光の目をおかしたので、エルサレムはつまずき、ユダは倒れたからである。」(8節)
まだ、エルサレムは滅びていませんが、神の目から見ると、ユダ王国は滅んでいました。
「その日、主は彼らの美しい装身具と服装すなわち、くるぶし輪、髪ひも、月形の飾り、耳輪、腕輪、顔おおい、頭飾り、すね飾り、飾り帯、香箱、守り袋、指輪、鼻輪、礼服、外套、肩掛、手さげ袋、薄織の上着、亜麻布の着物、帽子、被衣などを取り除かれる。」(18~
23節)
当時の人々は多くの装身具で身を飾っていましたが、すべて取り除かれるのです。
「芳香はかわって、悪臭となり、帯はかわって、なわとなり、よく編んだ髪はかわって、かぶろとなり、はなやかな衣はかわって、荒布の衣となり、美しい顔はかわって、焼き印された顔となる。」(24節)
香り箱は悪臭となり、帯は縄目となり、毛髪は禿げ、衣服は荒布になります。顔にはあざのような傷が残るのでしょう。
「あなたの男たちはつるぎに倒れ、あなたの勇士たちは戦いに倒れる。」(25節)
男たちは戦で死ぬことになります。
「シオンの門は嘆き悲しみ、シオンは荒れすたれて、地に座する。」(26節)
エルサレム=シオンは嘆きと悲しみに包まれ、荒れ廃れて沈黙するのです。