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横浜市鶴見区社会福祉協議会の
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 イザヤ20

2025-11-18

イザヤは旧約聖書の預言者の一人です。新約聖書につながる預言もしています。
「アッスリヤの王サルゴンからつかわされた最高司令官がアシドドに来て、これを攻め、これを取った年、その時に主はアモツの子イザヤによって語って言われた、『さあ、あなたの腰から荒布を解き、足からくつを脱ぎなさい』。そこでイザヤはそのようにし、裸、はだしで歩いた。」(1,2節)
イザヤは神の言葉に従って、裸で素足で歩いたのです。
「主は言われた、『わがしもべイザヤは三年の間、裸、はだしで歩き、エジプトとエチオピヤに対するしるしとなり、前ぶれとなったが、このようにエジプトびとのとりことエチオピヤびとの捕われ人とは、アッスリヤの王に引き行かれて、その若い者も老いた者もみな裸、はだしで、しりをあらわし、エジプトの恥を示す。」(3,4節)
3年間、イザヤは裸で裸足で歩いたようです。それはエジプトとエチオピアに対する印であって、両国ともアッシリアに捕虜となって、尻を出して辱めを受けたのです。
「彼らはその頼みとしたエチオピヤのゆえに、その誇としたエジプトのゆえに恐れ、かつ恥じる。」(5節)
エチオピアもエジプトも強い武力を持っていましたが、アッシリアはそれらを上回る武力で両国民を捕虜にするほどでした。それで人々はアッシリアを恐れ、恥じることになったのでしょう。
「その日には、この海辺に住む民は言う、『見よ、われわれが頼みとした国、すなわちわれわれがのがれて行って助けを求め、アッスリヤ王から救い出されようとした国はすでにこのとおりである。われわれはどうしてのがれることができようか』と。」(6節)
海辺に住む民はアシドドのことです。アシドドはイスラエルの西にあり地中海に面していました。アシドドはアッシリアのサルゴン王から遣わされた最高司令官によって攻め取られました。
アシドドは地政学的にエジプトやエチオピアに攻め入るための拠点だったのです。エジプトやエチオピアを倒す力のあるアッシリアにとって、アシドドは通過点にしか過ぎません。
パレスチナ地方のアシドドの人々は、エジプトとエチオピアが倒されたことで、小国であればなおのこと逃れられないことを痛感したことでしょう。
これらは全て歴史の事実です。アッシリアはサルゴン2世が遠征してアシュドドを征服したのです。紀元前8世紀のことです。
イザヤ書20章は強国に頼ることの空しさを示しています。最も強い力を持つのは人ではなく、万軍のヤハウェ神です。人に頼るのではなく、神に全幅の信頼を寄せて頼るのが、一番確実な身を守る方法なのです。