アセスメント5

2025-04-15

さて、実際のアセスメントですが、どのようにするのが効果的でしょうか?
それは、相手にどんどん話をしてもらうように仕向けることです。テレビでアナウンサーやキャスターがインタビューをすることがありますが、人によって上手な人もいればそうでない人もいますね。ケアマネジャーのアセスメントもインタビューに似ているところがあります。相手に自分の事を色々話してもらうわけですから、気持ちよく話してもらえれば良いのです。誰でも、自分の事を他人に理解してもらうと嬉しいものです。反対に否定されれば嫌な気持ちになります。
上手なインタビュアーは気難しそうな相手を話に巻き込みます。アセスメントも同じように相手が話したくなるような聞き方をする必要があるのです。アセスメントシートに従って聞き出すようなやり方はあまり関心しません。最低限のアセスメントができれば初回は成功です。
介護保険情報や家族状況、環境状況、身体状況、お困りごと等がある程度予測できれば良いわけです。介護保険証、介護保険情報提供で、大まかな情報は得られます。ケアマネジャーが重視すべきなのは家族状況です。一人暮らしは今後増加してくるでしょう。その場合の緊急時にどこに連絡するのが良いのでしょうか?できれば、早めに連絡先を決めておくことが望ましいと思います。BCPの作成も義務付けられてます。災害時にどのように避難するかも考えておく必要があります。民生委員や地域の自治会とか対象者と関わりのある方がいないでしょうか?近隣の人や警察やコンビニの店員とかも対象者を知っている可能性があります。
家族がいても家族としての機能が損なわれている場合もあるのです。同居の子供は8050問題のように家に出戻りしているかもしれません。今後は9060問題となりさらに多問題化する可能性があります。配偶者はどうですか?配偶者も病気を抱えている場合もありますし、別居していたり、少し前に亡くなったりしているかもしれません。それ以外にも別居の子供が泊まり込みで介護していたり、介護離職して介護に専念していたりするのです。
このように家族状況はそれぞれの家族で全く違います。ですから本人だけのアセスメントで満足しているようではいけないのです。つまり対象者は一人で生きているわけではありません。独居だとしても、社会と関りがなく生きていくことはできません。買い物一つをとってみても、お店があって店員がいて品物がなければ購入できません。通信販売や配達サービスを利用するにしても誰かの手が関わっています。
いろいろな対象家族があるわけですから、その家族機能を見極めましょう。そしてキーパーソンが誰になるのか?本人か家族か、金銭管理のキーパーソンとサービス決定のキーパーソンが違うこともあります。
初回のアセスメントは家族状況の確認を行いましょう。窓口がはっきりすると連絡がし易くなるはずです。