アセスメント12
2025-04-23

前回で食事の大切さを少し理解できてきたでしょうか?ですからケアマネジャーは対象者の体格を知ることも重要です。身長、体重から対象者のBMIを計算しましょう。
BMI=体重(Kg)÷身長(M)÷身長(M)です。標準は22ですが17.5以下は栄養不良です。肥満は25以上ですが、日本人は痩せている傾向が強いので25以上でも健康な人であれば気にしなくても良いでしょう。ただし糖尿病と診断されていれば話は別です。
明治の時代までは糖尿病は珍しい病気でした。今では全国に1000万人程と推定されています。糖尿病は全身病です。血管がぼろぼろになるので、毛細血管の集中している眼球付近や腎臓の糸球体、手足の先が血行不良になります。そうすると眼球の血管、腎臓の血管、手足の血管が障害を受けます。そうなると失明、腎不全、神経障害が起きてくるのです。
これも糖尿病という病気が食事から起きていることが分かります。
つまり、糖質の過剰摂取です。しかも小麦から起きているようです。小麦の弊害についてはウイリアム・デイビス医師が「小麦は食べるな!」という著書に詳しく書かれています。全米の患者2000人に博士独自の「小麦抜き生活」を実践させたところ、病気、疾患の全快など、著しい改善をみせたのです。このように食事と病気との関係が明らかになりつつあります。
最近では「腸活」ということで腸の状態を良くする活動も広がっていますが、体に良い食べ物というのは無いと思ってください。インターネットの動画配信でも盛んにこの食品が良いとか、このサプリメントが良いとか言っていますが、大半はお金稼ぎが目的です。自分の関わっている会社の製品を推奨したりサプリメントを買うように勧めていませんか?そのような情報は詐欺かもしれません。
欧米人と日本人はその土地、気候、食事、習慣がまるで違います。ですから欧米で良いものが日本人に合うとは限りません。
間違いがない方法は一つだけです。つまりその土地の人々が長年食べ続けてきた食品は大丈夫です。我々の体はその土地の産物で生き続けてきたのです。つまり、「地産地消」その土地の産物を食べてゆけば生き残れたわけです。日本人は土地の産物に恵まれていました。縄文人の生活は貝塚を調べて分かっています。とても豊富な食物を摂ってきました。貝が代表的ですが魚や栗や小動物も食べてきました。米の栽培によって食糧事情は各段に改善しました。明治時代まではご飯に味噌汁に魚や漬物が一般的でした。その後、欧米の食事が食卓に上がり始め、それ以降病気が爆発的に増えてきました。
かつて海軍で白米を食べていて「脚気」を発症していました。その後、白米を精米することでビタミンB1不足になり、発症の原因がわかったので、肉を加えることで改善できたのです。これも食事と病気の関連性が明らかになった事象でした。
対象者の人は何らかの持病を持っていることが多いでしょう。その原因が食事であることを理解している人は少ないと思います。人には1000種類の腸内細菌がいてその数は100兆とも言われています。人間の細胞数が37兆とのことですから、人間の細胞よりも多くの腸内細菌を持っているのです。その腸内細菌も自分の身体の一部です。腸内細菌が気持ちよく活動できるようになっていれば、多くの病気を発症させずに済むのではないでしょうか?