アセスメント13
2025-04-24

食事の次に睡眠について考えましょう。
現代人で特に日本人は睡眠時間が不足していると言われています。高齢者でも不眠の訴えがある方が多いようです。睡眠が我々の日常活動を左右することが、はっきりしています。
睡眠不足では脳の働きが低下します。各種の感覚器官も機能が低下します。それによってふらついたり、体をぶつけたりして怪我をすることもあります。
それですから、対象者の方の睡眠状況を知ることは大切です。不眠のために睡眠薬や睡眠導入剤を服用している方もいると思いますが、安易に薬に頼るのも考え物です。日本の医療は対症療法です。つまり色々な症状に対して症状を緩和する目的で薬が処方されます。熱があれば解熱剤、高血圧なら降圧剤、痛みがあれば消炎鎮痛剤といった具合です。
これらは、症状を緩和する効果はありますが、原因を除去する効果はありません。ですから何年も同じ薬を飲み続けることになります。
西洋医学は、このように根本治療は目指していないことになります。東洋医療といわれる漢方医療とか鍼灸医療とかは一人ひとりのオーダーメイドで治療します。最近は統合医療というもので、西洋医療と代替医療を複合して治療する場合もあるようです。日本は保険診療が充実していますが、西洋医療に偏っている傾向があります。欧米では国ごとでも違いますが、代替医療を認めていたりします。代替医療には多くの種類がありますが、自然療法、同種療法、心理療法、整骨療法といったものがあります。代替医療は医療保険が効かない場合もあり、自費で行う場合もあるので注意する必要もあります。代替医療が本人にとって有効かどうかも実際にしてみないと分からない場合もあるでしょうし、その療法を行う者の能力の違いもあるので、簡単には勧められません。
ただし、自然療法といわれるものは、人間の自然治癒力を最大限に引き出す療法で、病気の根本原因を治療することを目指しています。これには食事療法、ハーブ療法、運動療法、瞑想療法等を組み合わせて行われます。免疫力を高めることで、病気の根本原因を除去して病気になりにくい身体にしてゆくものです。
睡眠についても、何が根本原因なのかを調べて、一人ひとりに違うオーダーで治療を試みます。身体にとっても負担の少ない療法だと思います。不眠の原因が、食生活なのか、ストレスなのか、薬の副作用なのか、環境なのか、生活パターンなのか調べることでしょう。
ケアマネジャーとして、詳しく知ることはそれほど必要ないでしょうが、何故、不眠なのか知ることは大切です。自分自身にとっても睡眠の質を向上しておくことは、仕事を継続するためにも理解しておいて損はありません。
国立長寿医療研究センターのホームページに興味深いことが書かれています。一度ご覧ください。睡眠の質によって、がんや感染症、神経変性疾患や心血管性疾患、そして糖尿病のリスクが高まる場合があるそうです。
https://www.ncgg.go.jp/ri/labo/22-2.html