アセスメント16
2025-05-01

睡眠が多くの病気と関係があることが判りました。ケアマネジャー自身も睡眠はしっかり取るようにしたいものです。
ところで、睡眠を科学的に分析した研究者がいます。洞窟に一人で生活をして、人間がどのようなサイクルで活動と睡眠をするのか調べたのです。洞窟の中は真っ暗で外部との接触は一切ありません。時計も持ち込まないで生活したのです。すると人間は25時間サイクルで活動と睡眠をすることが判ったのです。日光の影響がないので人間は25時間サイクルになったようです。つまり、人間は太陽光を浴びることで25時間から24時間にリセットされるのではないかということです。
地球の自転は一定していますから、太陽光を浴びることが人間にとって大切なのだと分かります。そして、太陽光を浴びればメラトニンが15時間後に生成して眠くなるのでしょう。人間も自然の一部と考えれば、納得できる話です。
それで、宇宙飛行士はそうした太陽光を24時間ごとに浴びることがないので、睡眠にはとても苦労するようです。地球時間を持ち込んで、今は朝、今は夜と理解して睡眠サイクルを確保するそうです。我々は地上に居るのでそのような苦労はしなくて済むわけです。
しかし、地上でも夜間勤務の仕事もあります。警察や消防は24時間で交代勤務をしています。食堂とかは午後から開店する店もあるでしょう。反対に市場関係者とかは朝の3時とか4時からせりをするようです。そのような不規則な勤務をしている人は時差ぼけのような状態になったりします。介護の仕事も施設とかは24時間の交代勤務だったりします。そのような仕事の人が要介護者になったり、その家族が不規則勤務だったりします。
それで、ケアマネジャーはそのような対象者もいることを理解しておきましょう。
寝るときの姿勢について前回話しましたが、対象者の状態はそれぞれ違います。片麻痺の方もいれば、酸素吸入している方もいます。円背の方もいるでしょうし、足に人工関節手術をした方もいます。それぞれで負担のない姿勢があります。その方の寝方をしっかりアセスメントして呼吸が十分できるようにクッション等を使うことも一つの方法です。睡眠中に普通は何度も寝返りをします。右向きや左向きに寝返りして体重の分散をするわけです。体重が一か所に集まると血管がつぶれて血行不良となり、床ずれの原因にもなります。
マットレスは色々なタイプのものがあります。体圧分散できるもの、通気性のあるもの、寝返りを補助するもの、低反発のもの、高反発のもの、多くの種類があります。
冬は寒いので電気毛布を使用する場合もあるでしょう。電気毛布は暖かいですが、低温やけどの可能性もあるので、あまりお勧めはできません。簡単な方法として冬場はドライヤーで布団の中を温める方法があります。眠るまでに暖かければ眠りに入りやすいでしょう。
布団内の湿度も快、不快に関係します。夏場は通気性のある寝具が良いでしょう。このような情報も福祉用具専門相談員に尋ねても良いですし、自分で寝具売り場で体験してみても良いでしょう。それでは、良い眠りを。グッナイト。