アセスメント29

2025-06-10

慣れた環境であれば、目が不自由でも動くことができるでしょう。程度の問題もありますが、高齢になって、または他の疾患によって目が不自由になることがあります。生まれつき全盲の方もいるかもしれません。障がいの程度にもよりますが、目がよく見えないとあらゆる情報が受けにくくなります。
もし、可能なら高齢者体験スーツというものがあるので、試してみるとわかりますが、視野狭窄だけでもかなり不安になります。ほとんど目の前のものしか見えません。左右から車が接近していても気づくことができません。さらに白内障になると全体的に黄色のフィルターがかかったようになり、色の識別が難しくなります。そうなると色はわからず濃淡しか識別できなくなります。赤と青が明度が同じだと一つの色にしか見えません。さらに視野欠損があったり、半側空間無視があると危険性が増します。半側空間無視は脳梗塞とかで片麻痺の方に起きる可能性があります。リハビリテーションで改善できる場合もあれば改善できない場合もあります。
片方の目が失明している方もいます。片目で物を見ると距離が正確にわかりません。ですから人が近づいているのか遠ざかっているのか識別が不十分になります。いわゆる動体視力が低下している状態です。それで、物にぶつかったり、つまづいたり、転倒したりする危険性が増すのです。
高齢者の場合は、このような症状が複合している場合があるので、どこに気を付ける必要があるのか、正確に判断する必要があります。白内障であれば、手術で回復する可能性がありますが、緑内障や糖尿病網膜症は気づきにくく改善も難しい場合があります。視神経は繊細ですし、そこに栄養を送る血管は毛細血管です。目が二つあると、それぞれが視力を補正しあうので、気づきにくいのです。高齢になったら定期的に眼科受診をして目の健康を確認することが必要です。視力が悪化してしまうと行動に制限が掛けられてしまいます。眼鏡で補正できるのは少しの分野だけです。
高齢者によくみられるのが、飛蚊症や加齢黄斑変性症ですが、誰にでも起こる可能性があり、若年でも検査で調べると病名がつけられるかもしれません。原因は加齢によるものとされています。ほっておくと失明にもつながる可能性があるので、注意を要します。
加齢とはつまり動脈硬化です。人間は血管と共に老いると言われています。血管が健康であればほとんどの病気を改善することができると思われます。
特に、目、脳、腎臓、皮膚の末端、これらは毛細血管です。からだのほとんどが毛細血管ですが、その血管が詰まったり、流れが悪くなる状態が動脈硬化です、動脈硬化を防ぐには日頃の食生活が大きく関係してきます。植物油の取りすぎ、糖分の取りすぎ、小麦や乳製品の取りすぎ、これらが病気を引き起こしているかもしれません。
病院で医者が病気の原因は何ですか?と質問して歳のせいと言われたら、まず食生活から改める必要があるかもしれません。