ケアプラン1

2025-07-10

いよいよ、ケアプランの作成です。アセスメントをしてその総合的な援助方針を確定する必要があります。しかし、初めから完璧なプランを作成する必要はありません。ケアプランは何度も書き換える必要があるからです。
アセスメントをして課題整理総括表を作成するケアマネジャーもいるでしょう。この総括表はケアマネジャーの思考の流れを文字化するのには有効だと思います。活用できるなら活用するのが良いと思います。しかし、この総括表をケアプラン点検のためにしかたなく作成するとか、公表制度のためにとか、他のケアマネジャーが作っているからとか、行政の運営指導のためにするとかなら止めたほうが良いでしょう。総括表は自分のため利用者・家族、事業者のために作成するならしても良いと思います。総括表の作成は義務ではないからです。
ケアプランは、ケアマネジャーと対象者と家族等と事業者のためのものです。それぞれが、そのケアプランに沿って生活を改善するためのものです。
ですから、対象者も家族等も事業者も納得できるものにする必要があります。納得できなければ同意するに署名することはできないはずです。
ケアプランは文書になって残ります。誤字・脱字がないようにするのは当然のことですが、理解できない用語や難解な文章になっていないか確認しましょう。どうしてもケアプランはケアマネジャーが一人で作成する傾向がありますから、自分の文章力がどの程度であるか自覚しておいたほうが良いでしょう。
対象者の状況に応じて簡易で理解しやすい文章になっていますか?対象者が自分の生活がこれで向上できると思ってくれますか?家族等は自分たちの役割を理解してもらえますか?業者はマスタープランとして受け入れて事業者の個別計画を立てやすくなっていますか?
このような自問をしながら、ケアプランを作成しましょう。チームケアですから、対象者に一番適した事業者を選択できているでしょうか?チームとしてまとめることができそうですか?総合的な援助方針に同意してくれますか?いつ、どこで、どのようにサービスを提供するのが最適ですか?いつまでに短期目標を達成できますか?
要介護状態のケアプランと要支援状態のケアプランは様式が違います。いずれは統一してもらいたいものですが、いつになるか判りません。いずれにしてもケアマネジメントのプロセスは同じですから、様式が違っても内容は最適なものにすることを考えましょう。
ケアマネジャーは対象者の生活が向上して、幸福になってもらいたいという気持ちを持ち続けましょう。短期目標がすぐに達成できないとしても、次のプランで達成できる目標に少し低めの段階にすれば良いのです。
ケアプランは一度作成すれば良いものではありません。チームの力を借りて修正してゆけば良いのです。「ローマは一日にして成らず」です。