ケアプラン8
2025-07-24

さて、ニーズは本人・家族の意向が反映されているでしょうか?総合的な援助の方針と連動されていますか?ケアプランは第1表から第3表までが一つの書式で決められています。ですから、それぞれが独立したものではなく、全部が集まって一つのケアプランです。介護予防のケアプランはA3用紙に1枚でまとめられているので見やすいと思いますが、字が小さいと高齢者にとって読みたくないと思うかもしれません。
第2表はケアプランの中核です。この内容に沿って各サービス事業者は個別援助計画を作成します。それで、第2表が判りづらいと事業者も困ってしまいます。各事業者がこの目標に沿って援助すれば良いのだなと納得できる文章にする必要があります。
ケアマネジャーが作成するケアプランは原案です。原案通りで同意してもらえば良いのですが、しっかりした事業者であれば、もう少し明確な目標にしましょうと言ってくるかもしれません。これに対してケアマネジャーは感謝こそすれ怒ってはいけません。
事業者の方が、多くの対象者を援助していて知見も豊富です。そのような意見を感謝して受け入れましょう。ケアプラン原案を作成する前に、事業者にこのような目標を立てたいと思いますが、どうでしょうか?と尋ねることもできます。
ケアプランはチームケアです。チームのまとめ役がケアマネジャーです。まとめ役は各事業者の特徴を知っているから依頼できるのです。どの事業者でも同じではないのです。ヘルパーにしても、大規模な事業者もあれば小さな事業者もあります。経験の豊富な事業者もあれば新興の事業者もあります。通所サービスとかであれば、かなりその特徴は違います。リハビリテーションに特化していたり、買い物やレクレーションに力を入れている事業者もあります。認知症の方の受け入れについても多種多様です。どの事業者であれば、この目標を適切に達成できるか考える必要があるのです。
目標の設定は長期目標と短期目標があります。それぞれがニーズの達成の目標として適切かどうか?いつまでに目標が達成できるかを考えましょう。
一例を示します。
ニーズは「妻との二人暮らしでも、リハビリテーションを継続して自宅で暮らせるように自分で行えることを増やしたい」であれば、
長期目標は「奥様との二人暮らしを続けるために、自分でできることは自分でしている」
短期目標は「排泄等の行為が自分でできるように身体機能が向上している」
とすることもできます。
短期目標を達成するためにサービス内容としては「リハビリテーションを実施してベッドからポータブルトイレへの移乗が自分で行えるように身体機能を向上するように支援する」そして「特殊寝台と手すり、ポータブルトイレを適切に使用する」
それぞれ訪問リハビリテーション、福祉用具がサービス種別に記入されるでしょう。
排泄行為は自立の第1歩です。この自立を目指すのは一つのルートです。でもこれだけに拘る必要はありません。排泄が自立していなくても他にも改善を期待できる目標があるかもしれないのです。第2表は目標が本人・家族の意向と合致していれば良いのです。