ケアプラン10

2025-07-28

ケアプランの第2表が出来つつあると思います。第2表はケアプランの中核ですから、優先順位や目標の期間を考える必要があります。短期目標は比較的短期間に達成できる内容にする必要があります。そして短期目標が達成できれば長期目標が達成できるような関連性が求められます。短期と長期は連動していないといけないことになります。
短期目標はせいぜい数か月で達成できるものにしましょう。1年以上というのはあまりないかもしれませんが、長期目標が数年後になっているのであれば、それも可能です。
介護予防の要支援者のケアプランは6か月を基準に目標設定をするように言われていました。しかし、それを示す根拠はどこにもありません。6か月あれば、目標を達成して自立することができると考えたのでしょうが、現実はどうですか?
短期目標を設定しても、そう簡単に自立する高齢者がいるわけではありません。高齢者の身体機能や精神機能にしても老化が原因で低下していることがほとんどです。自立するには老化を止めて若返るようにするのでしょうか?老化をとめるのはそんなに簡単なことではありません。アンチエイジングとかで、色々な商品がありますが、女性はしわやしみをなくすことでアンチエイジングと思っていませんか?
アンチエイジングを否定するわけではありませんが、体力や知力の衰えは老化すれば誰にでも起こることではないでしょうか?
そうであれば、高齢者が生き生きと過ごすことを考えたほうが良いと思います。それには否定的な考えを止めて、肯定的な考えに移行することです。高齢者は「年だから」とあきらめていることが多いのですが、高齢者で活躍している日本人は結構います。100歳の金さん銀さんは有名でした。双子ですが二人とも元気に過ごしていました。俳優の黒柳徹子は91歳、作家の佐藤愛子は90歳、ジャーナリストの田原総一朗は90歳、いずれも現役で活躍しています。
これらの人たちは現役でいることで若さを維持しているように思います。つまり高齢であってもなすべき仕事があるということです。高齢者で仕事を持っている人はそれほどいないかもしれませんが、家族での役割とか地域での役割とか日常生活での仕事とか、何かしらの役割を持っています。現在何も役割がないと思っていても、生きていることにが役割かもしれません。
そのように、高齢者であっても誰かに影響を及ぼすことができます。老化という事故にあったとしても、前向きに受け入れて、できることは少なくなっても、これは自分でできることがあると思います。動けなくても電話はできるかもしれません。最近はメールを使う高齢者も増えています。多少物忘れがあっても、その人らしさを取り戻すことは可能です。
できなくなった部分に注目するのではなく、できる部分に注目しましょう。そうすれば、何かしらの支援を受けて外出することもできるかもしれません。
ケアプランは、そのようにできるかもしれない部分を抽出して改善できる方法を提示することにあります。そのように考えれば、ケアプランは前向きで肯定的な書き方ができると思います。