ケアプラン12

2025-08-05

第2表の完成も近づいていると思います。
各種の出版物がケアプランの書き方を示しているので、参考程度に本屋とか図書館で見てみるのも良いと思います。ケアプランは何度も修正して完成へと近づければ良いのです。初めから完璧を目指す必要はありません。
だいたい、ケアプランを真剣に読んでくれる対象者や家族は少ないかもしれないのです。実際のサービス提供の質がどのようなものかで、対象者や家族の満足度が違ってきます。サービスが本当に対象者のリアルニーズに沿っていれば、誰も文句は言わないでしょう。これまで多くのケアプランを作成しましたが、原案に手を入れて修正したのはわずかでした。だいだいは、カンファレンスで思いもしなかった家族からの要望があったりした場合です。その時も慌てずに修正したケアプランを提出すれば良いだけのことです。
以前も話しましたが、ケアプランに本人の役割や家族の役割を入れることは良いのですが、負担感が感じられない程度に留めましょう。そうしないと本人も家族もそんなことはできないとケアプランに否定的になってしまうからです。サービス事業者へのサービス内容にしても、簡潔で分かりやすい文章にしておく必要があります。
そもそも、介護予防のケアプランでは本人・家族等がセルフケアやインフォーマルサービスを記入する欄があります。介護のケアプランにも本人・家族の役割を記入しても良いのです。インフォーマルサービスについては、情報がなかったり、定期的に提供できるのかという問題もあるので、慎重に進めるほうが良いでしょう。インフォーマルサービスですからボランティア的な性格が強いと思われます。たとえ友人であっても、どこまで援助してもらえるのか不明ですし、継続性の点でもいつまで続けられるのかも不明です。よっぽど信頼できるインフォーマルサービスであれば、活用するのは歓迎したいと思います。そのようにしたとしても、援助してくれる団体や個人に承諾してもらう必要があります。
一人暮らしの高齢者は今後増えてきます。そうすると民生委員とかの役割も重要になります。積極的な民生委員であれば、ケアプランに記載してカンファレンスに参加してもらうことも可能でしょう。
第2表は、このように対象者や家族の意向がリアルニーズとして文章化されていることが分かるようにしましょう。文章ですから、本人や家族や事業者にも残るのです。ニーズが多ければ良いものでもないし、目標が具体的だから良いというものでもありません。ケアチームが本人・家族等も含めて、これならサービスを上手に利用してより良い生活が送れそうだと納得してもらえるかということです。
そのためには、アセスメントがしっかりできていないと、ちぐはぐなものになってしまうかもしれません。
ケアマネジャーは対象者の生活を支える使命があります。そのためには介護保険制度だけでなく医療保険制度も成年後見制度も生活保護制度も行政サービスも地域のインフォーマルサービスも、あらゆる情報を得ていないといけないのです。
ケアマネジャーは常に進歩し続けないといけないのです。